今さらですが、やっとドライブ・マイ・カーを見れました。カンヌで脚本賞、アカデミー賞では国際長編映画賞を受賞した作品です。映画のレビューは専門ブロガーにお任せして、私はマネジメントに重ねて、この映画から学んだことを綴りたいと思います。
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あらすじ
映画を観てない人もいると思うのでザックリなあらすじを。西島秀俊演じる主人公の家福は、俳優兼演出家。妻が不倫していたのを目撃しますがその事を聞けずに、妻は死別してしまいます。孤独に妻のことを思いめぐらすうちに、地方での演劇の公演依頼を受けることに。その舞台は、年齢、国籍、性別、境遇がバラバラなキャストたちが集まります。様々なアクシデントを切り抜けながら、作品が作りあげられていかます。その間、運転を禁じられた家福の代わりに、宿と稽古場の送迎を担当するのが、三浦透子が演じるドライバーのみさき。毎日の送迎での交流から、家福が心の再生を果たしていく映画です。
交流には丁寧な時が必要
主人公の家福は、プライベートと仕事を潔癖なほど分けて考える人間です。ドライバーにも俳優達にも最初は自分を見せようとはしません。仕事に私人を持ち込まないことを美徳と考えているようでした。しかし、様々なきっかけから俳優達やドライバーのプライベートに関心を抱くようになっていきます。すると、仕事も上手く回り始めます。この間、主人公が行っているのはドライバーや俳優と淡々と対話だけです。
マネジメントも似ている
コロナになってからリモートワークが増えました。リモートワークでは用件だけを効率的に処理する仕事になりがちです。しかし、無駄に見える対話の時間を通してメンバーの人間性を知ることが、逆にメンバーが上司の人柄を知ることで、仕事にも良い影響を与えることは多々あります。時代が代わり、仕事の進め方が変容しても「人を活かす」のはマネジメントの本質です。対話で必要なのはコーチングスキルでも、問いの立て方でもありません。丁寧な時間を作るというのが最も大事なのかもしれません。この映画を観ながら、私はそんな事を考えていました。まあ、あの映画観ながらマネジメントになぞらえて考える私はだいぶクレイジーでありますが。