先週でやっと新入社員研修ラッシュから解放されました。この時期は講師不足なので、ラインマネジメントは中断して研修講師業に集中しました。現場はやはりいいなーと感じた2週間でした。ほとんどがリアルな対面研修でした。最近は、オンラインがほとんどなので、久しぶりの対面研修の連続で足腰が筋肉痛です💦この仕事が頭脳より、身体を使う仕事だという事を思い出しました。さて、今日は新入社員研修のお話です。
トランジションを支援する
新入社員研修の目的は、ビジネスマナーや仕事の基本を身につけることではありません。大切なのは、学生から社会人への移行、すなわちトランジションの第一歩を支援することです。昨日まで学生だった人間が、1日や2日の研修を受けただけで社会人にトランジションできることはありません。そもそもトランジションには時間が必要ですから。大事なのは、そのトランジションにかかる時間が少しでも短くなるように支援してあげることです。ビジネスパーソンの成長の7割は経験に起因します。経験から成長できるように、良い経験を呼び込めるように、勇気を持って主体性を発揮できるように。それらの事を私は伝えるようにしています。
振り返る習慣
このブログでも何度も書いていますが、成長の鍵となるのは経験を振り返る力です。同じ経験をしても、成長に差が出るのはこの振り返る習慣のあるなしが大きく影響しています。新入社員には理論的背景を伝えた上で、研修中何度も振り返りを経験させるようします。1日だと厳しいですが、2日あれば振り返りの習慣の入口まで誘うことは可能です。
他者と繋がる
新入社員はここが一番難しいかもしれません。新入社員からすると、これまでは同年代、同質の価値観の人間と多く接してきました。SNSを使いこなすことで、昔より多くの人間と繋がることができるようになった反面、SNSは同じような価値観をより強固にしているように見えます。一方、多くの職場もリモートワークが進みリアルな接点が減りつつあります。他者と繋がるのが得意でない新入社員と、他者と繋がりずらくなった職場環境。結構、これは大変なことです。他者と繋がるためにも、日々の小さな行動の積み重ねが問われる時代であることを説くようにしています。
1日1%の成長
今日の背伸びが明日の日常になります。成長には適度な背伸び、すなわちストレッチ経験が必要です。ただ、どれだけストレッチするかは人によって異なります。新入社員には自分ができる範囲で、1%で良いので努力することを伝えています。1日24時間なので、1%は時間換算だと15分です。15分でいいので自分の成長に費やし、それが1年、3年経つと大きな差に繋がることも強調するようにしています。
やりたい事、感謝される事にチャレンジする
いくら「振り返り」「他者との繋がり」「1日1%」が大事なことだと分かっても、やる人やらない人に分かれます。いくら為になることでも、本人の動機とリンクしなければ1ミリも動きません。一番いいのは仕事=自分が好きなことの場合です。こういう環境下の人はラッキーです。しかし、そんな新入社員は少数派でしょう。だから、仕事にモチベーションを見出せない人は、他者に感謝されることを目指して最初は頑張ってみることを提案しています。他者から感謝されると嬉しいです。十分な成長のモチベーションの源泉となります。
社会人は上手くいかないこと、理不尽な出来事に溢れています。しかし、それでも自分が思ったようには生きられるものです。新社会人、頑張れ!