前回に引き続いて今日もフレームワークのお話。フレームワークを使うと状況が整理され、対話にも有効である。でも、フレームワークは答えを導いてくれるわけではないので、その点は注意が必要だと書きました。もう少し、このフレームワークの使い方について考えてみます。
フレームワークで立ち位置を探る
前回の記事て同じ絵を眺めて対話することで話が早くなると書きましたが、共通理解が早まるだけでなく議論の内容もシャープになります。特に自分達の立ち位置を理解する時に力を発揮します。孫子も言っています。「己を知り敵を知れば百戦危うからず」企業もチームも個人も己を理解しておく事は大切です。その際ポイントになるのは、事象を構造化する際の2軸の設定の仕方になります。コストと品質、人と仕事、緊急度と重要度など一見トレードオフのような軸で設定することです。
フレームワークをぶっ壊す
既存のフレームワークや、自分達で考えた秀逸なフレームワークで立ち位置を明確にすることができたら、次にやるべきことは、フレームワークをぶっ壊すことです。私の所属する企業では、「自分達の土俵で戦う」と表現します。出発点はフレームワークでいいのですが、最初のフレームワークだけで考えると状況を打破するのは難しいです。いくら考えても、もっと予算があれば、もっと人がいれば、革新的な技術があればなどなどという話になりがちです💦
制約条件を理解してこそ、それを越える知恵が生まれます。いわゆるイノベーションっていうやつです。言うほど簡単ではないですが💦でも、私が多くの企業で見てきた光景は、自分たちで無意識に制約条件を作って、壁の中で「ああでもない」「こうでもない」と悶々とする経営幹部や管理職です。そしてその悶々とする上司に振り回される現場のメンバー。
知識より教養
制約条件をぶっ壊すには、このブログに書いているようなビジネススキルや知識を学ぶことも大切ですが、より重要なのは教養を身につけることのように考えます。哲学、歴史、文学、芸術、自然科学などいわゆるリベラルアーツと呼ばれるものです。何故なら制約条件をぶっ壊し、イノベーションを起こすには論理的には筋が通らないことを結びつけたり、関連づけたりする力の方が役に立ったりするからです。また、前回の記事でも触れた「自分達は何者か?」みたいな価値観を求められる問いを考えるヒントにもなるからです。