クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【book】伝え方の作法

今日は本のご紹介です。池上彰さんと佐藤優さんの対談本になります。この2人の共著という事で即買いしてしまいました💦 内容はタイトルにある通り「伝え方の作法」になります。お二人の過去の著作と重複する内容が多いですが、リモートワークならではの示唆も書かれています。

 

 

内容

  • プロローグ これからの伝え方の作法
  • 第1章 初対面で好印象を与える伝え方
  • 第2章 ほしい情報を引き出す伝え方
  • 第3章 わかりやすく伝える話し方
  • 第4章 交渉を有利に進める伝え方
  • 第5章 相手をのせる上手な聞き方
  • 第6章 修羅場を乗り切る伝え方
  • 第7章 誠意を伝える書き方
  • エピローグ 「言葉以外」で伝える力

 

1章、3章、5章、7章が池上さん主導、その他か佐藤さん主導で意見交換が展開されます。内容の多くが、2人とも共通して大切だと考えられていることが記載されています。しかし、それぞれ新聞記者と外交官という出自の違いからディテールで違う部分もあって楽しいです。ビジネスパーソンに参考になり、すぐに使えるのは池上さんが主に語っている部分のように思います。一方、佐藤さんが語っている部分は「なるほど、そういう考えもあるのか」と気づかされます。

 

参考になった箇所

全て参考になる内容です。私が知らなかった内容で「なるほど!」と感じたのは以下の2点です。

  1. 声に出さない相槌
  2. 「言いにくい話」をするタイミング

前者は池上さんのお話です。テレビ業界ではインタビュアーが相槌を打つたびに声を発するのはご法度だそうです。何故なら編集作業の際に、インタビュアーの相槌の声ゆ消す作業が発生するためだそうです。だから、インタビューの時は「極力声をだすな!」と最初に叩き込まれるそうです。ボディランゲージも交えた相槌も大切とのことでした。

 

「言いにくい話」をするタイミングは佐藤さんの主張でした。以下、引用です。

交渉で鍵を握るのは「相手との信頼関係」であることは、言うまでもないでしょう。ただし、信頼関係とは基本的には「守るべきもの」であると同時に、必要とあらば「壊すため」に築くもの、という発想は頭の片隅に置いておいたほうがいいと思います。

最終、信頼関係を必要とあらば「壊す」の意味が私は分かりませんでした。しかし、読み進めると、不正やコンプライアンス違反に関わる場面に仕事で直面した時は、信頼を壊す場面もあるという主旨だと理解しました。まあ、そんな修羅場には直面したくはありませんが。私自身パワハラに直面したことがあります。元々、信頼関係なんてなかったから壊すも何もありませんでしたが。

ビジネスの現場はグレーゾーンだらけです。そこで生き延びていくためにも、自分の身を守るためにも伝え方は重要だなと思いました。伝え方のエッセンスが凝縮され、サクッと読めるのでビジネスパーソンにお勧めの一冊です。