クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【人材育成】心技体じゃなくて、体技心

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スポーツ好きな人は、「心技体」という言葉は一度は聞いたことがあると思います。ビジネスの世界でも、体育会系の上司や先輩は人材育成のキーワードでこの3つのキーワードをよく使われるように思います。今日はビジネスにおける「心技体」について考えてみたいと思います。

 

 

 

心技体とは

精神力(心)・技術(技)・体力(体)の総称。スポーツ界でよく使う。「心技体のバランス」 出典:デジタル大辞泉

 1953年に柔道家道長伯氏が、フランス柔道連盟会長の「柔道とはいったい何か?」との問いに「柔道の最終的な目的は心技体の錬成であり、それによって立派な人間になることです。技術を習得するには強靭な精神力が必要です。」と答えたのが「心技体」という言葉が広まったきっかけと言われています。

 

嫌いだった精神論

中学生の時、部活でサッカーをしていました。その時の顧問の先生が精神論全開のお人でした。日大アメフト部も真っ青なスパルタ指導でした。まあ、それで嫌気がさし高校からはサッカー辞めて、登山部に鞍替えしました。登山部への転向を考えさせてくれたという意味では理不尽な指導も、私の人生には役だったわけですが。。。でもそれ以来精神論やスパルタ指導を強いる指導者に対しては憎悪に近い感情を抱いていました。

そんな私ですから、仕事を初めた頃に上司や先輩から「心技体」と絡めた薫陶を受けても1ミリも私の琴線に触れることはありませんでした。そんな私が大勢の部下を持ち、指導する立場になると「心」は大切だと思うのはなんとも皮肉な事態です。ただし、その順番は「心技体」ではなく、「体技心」です。

 

 ビジネスの世界は、体→技→心

ビジネスの世界では、どんなに崇高な思いがあっても「技術」がなければ何も表現できません。お客さまは満足の対価にお金を支払うのであって、想いにお金を払うわけではありません。「技術」を身につけるには、長い時間と経験が必要です。量を熟さないと質は生まれてきません。量をこなすために大切なのは健康(体)です。つまり、体がベースであってこそ初めて技術(技)です。でも、技術が高まれば高まるほど、技術だけでは越えられない領域があることに人は気づきます。体力・技術の高いビジネスパーソンの戦いの中で、髪一重の差を分けるのが想い(心)だったりします。だから私は「体技心」の順番が人の成長においては大切だと考えています。

 

今回の記事を書くために、「心技体」について改めて調べてみました。元々は、柔術独習書という本に書かれたのが起源のようです。柔道の目的として

  1. 身体の発育 (体)
  2. 勝負術の鍛錬(技)
  3. 精神の修養(心)

元々の順番は、体技心だったみたいですね。