仕事は問題解決の連続です。仕事=問題解決と言っても過言ではありません。職場には様々な問題解決があります。問題にはざっくり3種類あります。①是正 ②改善 ③改革
①是正
どの仕事にも標準があります。しかし、何らかの原因で標準に満たないアウトプットを出してしまうことがあります。アウトプットを本来の標準にまで戻すこと。これが是正です。駄目な職場は頻繁に、仕事が標準を下回ります。また、その場しのぎの問題解決でお茶を濁すので現場はストレスが溜まります。同じような問題が再発しないよう、根本まで原因を探って対策を講じなければなりません。
②改善
今ある仕事の標準のレベルを引き上げることです。より早く、より安く、より品質良く等の視点から仕事の標準をあげることです。どんなビジネスにも顧客がいます。顧客の要望は上がります。昨日と同じことをしていては、顧客から見放されます。だから仕事の標準を上げ続けなければいけません。管理職に求められるのは最低限、改善レベルの問題解決です。
③改革
仕事の標準自体を変えてしまうことです。言い換えれば仕事の土俵を変えてしまうことです。これは職場で展開するのは難しい。職場が危機的状況であればコンセンサスは取りやすいですが、平時は利害関係が複雑に絡むためです。また、改革=成功ではなく、改革することで改悪になることも多くあります。改革が成功するにせよ、失敗するにせよ、仕事のやり方を大きく変更する際は、生産性が落ちます。生産性が落ち込む期間をいかに短くするかが管理職の腕が問われます。
私は②の改善を数多く、スピードを大切した問題解決を職場で展開するようにしています。
①の是正の仕事が多いと、メンバーは「またか・・・」とストレスが溜まります。職場の雰囲気も悪くなり、生産性も落ちます。
③の改革は、経営からは期待されます。しかし、余裕がある時しか手はつけたくありません。失敗した時の反動もあるので。
②の改善は、数多くかつ、スピードを大切にすると改革と同じような効果があります。他社が一年かかって改善したレベルの仕事を3カ月で達成できれば、外から見たら改革と同じような成果を得たことになりますから。
改善を数多くスピーディーに実施することを、私は「小さな実験」と呼んでいます。実験なので失敗してもok。寧ろ早く失敗することに意義があります。うまくいかなければ、さらに改善して続ける。全く見込みがないものは撤退する。
「小さな実験」だから、部下も気軽に取り組めます。成功確率の高いものにリソースを集中させるので、当然、成果が出やすい。成功すれば部下も自信がつき、成長にも繋がります。
「撤退」の判断はとても大切です。「一度決めたことだから」「これだけ時間かけたから」「上司の手前できませんでしたとは言えない」なんてくだらない理由で方針を変えれないことは意外に多いです。そんな問題解決には係わりたくないし、部下も巻き込みたくないですね。