クマ坊の日記

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何が人を幸せにするか? ハーバード大学の研究より


What makes a good life? Lessons from the longest study on happiness | Robert Waldinger

 

私はまだ40代。仕事に子育てに家庭に暗中模索状態。「何が人を幸せにするか?」なんて答えは持ち合わせていません。でも、世の中は広い。そんな禅問答のようなテーマを研究している人たちがいます。ハーバード大学が75年にも渡る長期の研究をしていました。

 

この研究の被験者は、ハーバードを卒業したエリート男性268人と、下町の貧しい家庭で育った男性456人です。研究がスタートしたのは、1939年。なんと第二次世界対戦前からです。

 

研究方法は多岐に渡ります。毎年の健康診断(血液検査やCTスキャン)、アンケート調査、心理テスト、知能テスト、インタビューとにかく色々な検査項目を実施したそうです。そして、被験者の結婚や離婚、仕事、子育て、学業、近所づきあい、戦争・・・様々なライフイベントがどのように影響を与えてきたかを75年間、700人を対象に調査してきたそうです。研究費用は20億。気が遠くなるような話です。

 

肝心の結論はというと、「暖かな人間関係が幸福と健康に大きな影響を与えている」ということだそうです。

 

お金とか、健康であるとか、社会的地位とかよりも、暖かな人間関係を持つことが人生を豊にするし、結果的に健康にも良い影響を与えているそうです。

 

暖かな人間関係とは、友達の数ではもちろんありません。結婚しているしていないも関係ありません。自分が信頼できる人がいるかどうか、本当の自分を見せられる人がいるかどうか、自分がリラックスできる人がいるかどうか。人間関係の質のことを示しています。

 

言われてみれば当たり前ですが、私はもの凄く納得してしまいました。そして数は少なくてもいいから、色々なコミュニティでそのような人間関係を築きたいと思いました。家庭、職場、趣味、地域。暖かな人間関係が一つだけだと、もしその場がなくなったら、自分自身立ちいかなくなるような気がします。もちろん大切な場を守るために頑張るのではありますが。

 

ちなみに、この研究では、他にもこんなことを分かっています。

 

①良い人間関係を築いている人の年収は、築けてない人の3倍の年収だった。平均で1400万ぐらいだったそうです。また、専門分野で活躍している人が多かった。

 

②子供の時に母親と良好な関係を築けた男性はそうでない男性よりも、年収が890万高かった。

 

③子供の時に母親と良好な関係を築けなかった男性は、痴呆になる確率が高かった

 

④子供の時に父親と良好な関係を築けた男性は、大人になってから精神的に落ちつきやすい

 

⑤IQの高い低いと年収には相関が見られなかった

 

まあ、アメリカのしかも被験者は男性だけなので、日本人の我々にあてはまるかは?ですが人間関係の大切さは納得でした。