クマ坊の日記

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【キャリア】45歳定年制について思う

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サントリーHDの新波社長の「45歳定年制」の話題がちょっと前に世間で話題になりましたね。今日はそのニュースについて考えてみたいと思います。

 

会社に頼らない働き方には賛成

経済同友会の会合で、「45歳定年制にして、個人は会社に頼らない仕組みが必要だ」と発言したことが発端でした。45歳で定年はショッキングなキーワードですね。個人的には前半の45歳定年制は別として、個人が会社に頼らないという部分は共感しました。このブログでも書いてきましたが、日本企業の会社と個人の関係は主従関係の色合いが強いです。会社からの指示、命令であれば、どこにでも転勤するし、職種転換なども受け入れてきました。その前提として、会社が長期の雇用を保証がありました。また、会社の為に真面目に働けば個人の収入も上がっていくという暗黙の了解もありました。その一方で、個人がやりたい仕事が出来なかったり、プライベートに負担を強いられてもきました。私は、他者から強制されたり、自分の自由意志が尊重されない生き方は嫌だったので、会社と自分がフィフティフィフティな関係で働けることを目指してきました。もっとも入社当時は自信も能力もないから、会社員という道を選択したわけですが💦

 

私の仕事は、企業の人事部との仕事がほとんどです。私の人材育成と言う仕事は前向きで将来への希望を作る仕事です。しかし、人事部の仕事にはリストラと言う厳しい仕事もあります。人事部と仕事をしていると、このリストラの場面に遭遇したり、人事担当者から悩みを相談されたりすることがあります。その度に感じるのは、いくら会社が社員のことを大切だと思っていても、リストラせざるえない時もある。そして、リストラされて一番大変なのは会社のために真面目に働いていた現場の社員だということです。そんな場面に若い時から遭遇してきたので、個人が力をつける大切さを意識して働いてきました。

 

雇用される力を高める

私がラッキーだったのは、今の会社の社風が自由度が高かったという点です。自分で手を挙げれば、仕事の自由度は他社と比べてかなりありました。裏を返せば仕事の基準やルールが整備されていなかったので、仕事の安定感はありませんでしたが💦 24時間働けますかが普通でした。今なら、労基署で一発アウトですね。

今振り返ってみると、自分のキャリア形成に役に立ったのは、ストレッチした仕事を数多くこなした経験と、仕事を通して知り合えた人のご縁です。レアな経験をしたことが、自分の雇用される力を高めていると感じています。当時は大変でしたが、レアな経験を積み重ねたことで社内でも社外でも私自身がレアなポジションを築けているように思います。決して狙ったわけではないのですが、キャリアと言うのは今の全力の積み重ねと偶然によって形成されるように感じています。

 

45歳定年制は反対

個人が会社に頼らない仕組みには共感しますが、45歳定年制には反対です。だってそこに大義を1ミリも感じないから。日本の雇用制度も、企業の人事制度もそんな風には設計されていません。意識高い人を煽って、その人の人生を狂わせ、儲かるのは転職エージェントだけのような気がします。また、個人のキャリアはすぐには変えれないし築けません。若い人は、将来は中高年になるのですから、目指す方向性は意識しとくといいですね。私と同じ中高年は、ジタバタしながら自分のキャリアを考え続けることが大切なんでしょう。波に呑まれたとしても、人生の舵は最後まで自分が取るしかないわけですから。