クマ坊の日記

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【マネジメント】まずはメンバーの話を聴く

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チーム作りにおいて、ファーストアプローチを私はとても大事にしています。チームのメンバーと個々に信頼関係を築く第一歩なわけですから。今日はチーム形成の最初の段階におけるOne on Oneの進め方について考えてみます。

仕事は後、個人が先

マネジメントにおいて、最初にすべき事柄としてビジョンや方針わ描くという作業があります。私もこのブログでも方針をまず最初に考えることの重要性について書いてきました。ただ方針を立てる前にもう1つやるべき事柄があります。それは、メンバーとOne on Oneの機会を作り、メンバーと話をすることです。この対話で大切なのは、最初に仕事の話はしないことです。管理職自身の話もいりません。まずすべきは、メンバーの好きなこと、得意なこと、やりたいこと、困っていること、不安に感じていることの5つを徹底的に聴くことです。管理職はつい自分の想いや、経験を話したくなりがちです。新入社員の頃から、「結論から話せ」「要点を整理して話せ」などと薫陶を受けて育っているわけですから、そうなるのは当たり前です。でも、いくら素晴らしい方針や戦略を立てても、メンバーからすれば瑣末な話です。メンバーが聴いて欲しいのは、「私の話」です。だから、管理職は話したい気持ちを堪えて、99%メンバーの話を聴くことに徹することです。ただ話を聴いて受容することです。

人の話を聴き続けるのは、結構つらいことを覚悟する

このメンバーの話をひたすら聴くというのは、結構辛いものです。コラムニストのさんが、この他者の話を聴くことを

他人の立場に立ってものを考えるとは、他人の靴を履くかのような違和感を抱くこともある

と表現しています。言い得て妙だなと思いました。他者の話をひたすら聴くと違和感だったり、行間がぶかぶかだったり、逆にキツキツだったりします。そこで、聴く側は深く考えずに「いいね」の相槌を打ったり、自分の考えを重ねあわせたり、逆の意見を被せたりしてしまいがちです。自分が履きやすいように、聴きやすいように無自覚で調整してしまうのですが、メンバーの立場からすると、全然話聴いてもらった感がしないんですよね。だから、聴く立場である管理職は、自分の考えは一旦脇に置いて、ただただ話を聴かなくてはいけません。

自分を持ち寄るきっかけになる

マネジメントがスタートすると、会議や打ち合わせや個人面談など話し合いをする機会がぐっと増えます。そんな話し合いで大事になるのが「自分の想いを持ち寄る」ことです。職場においては、事実や論理で話をすることに、私たちは慣れています。でも、事実の列挙や抜け漏れない論理構成だけでは、物事は進まないことが多いです。人間は感情の生き物ですから。自分の考えや、大切に抱いている感情をさらけ出すことで、はじめて話し合いに魂が吹き込まれ、有意義な話し合いに変化します。でも、いきなり自由に発言を求められても、話はしづらいです。職場で何を話しも大丈夫そうだ度いう安心感を醸成していく必要があります。だからこそ、メンバーとの最初のOne on Oneでは、メンバーの話をよく聴くことで、メンバーがこのチーム内では自分の想い開示しても大丈夫なんだと体感してもらうことはとても大切です。メンバーから管理職に抱く第一印象って大事ですから。