クマ坊の日記

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【キャリア】キャリアの節目の乗り越え方

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春は人事異動や組織改変によって変化を迎えるビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。望んでいた変化であれば嬉しいですが、予期せぬ転勤、戸惑いしかない配置転換であれば心中複雑です。このようなキャリアの節目をいかに乗り越えていくかを考えてみたいと思います。

キャリアの節目

キャリアの節目のことを、専門用語ではトランジションといいます。人材育成において、このトランジションをいかに乗り越えていくかは重要な課題とされています。個人のキャリア開発にとっても大きな影響を与える出来事ですから。アメリカのウィリアム・ブリッジズ先生は、このトランジションについて研究し論文を発表しています。その中で、トランジションのプロセスを3つの時期に分けて考えるといいとしています。

  1. 終焉期
  2. 中立期
  3. 開始期

 

終焉期

まず初めに、これまで慣れ親しんできた人間関係や環境から引き離される時期を迎えなければなりません。異動であれ転勤であれ、引き継ぎの作業が発生しますよね。この引き継ぎを出来る限り完璧に行うことが大切です。後任がスムーズに仕事を引き継げることが第一義ですが、個人のキャリア開発にとっても重要なことです。何故なら新しいキャリアをスタートするにあたっては、これまでのキャリアをしっかり終わらせることが大切だからです。引き継ぎの過程で、それまでの自分の仕事を振り返ることになります。振り返る過程で、自分の成長にも気づくことができます。是非、その時は自分自身を褒めてあげてください。

中立期

ちょうど今ぐらいが、この中立期にあたります。転勤であれば、引越ししている時でしょうか。この中立期は、混乱と苦悩に襲われる時期でもあります。これまでやってきた仕事や人間関係から離れる喪失感。まだ見ぬ新しい仕事、新しい環境への不安に襲われます。そのような気持ちはノーマルな反応です。ここで大切なのは、それらの自分の感情を受け止めてあげることです。気分が落ち込むのであれば、とことんまで落ち込んでいいんです。底まで落ち切らないと、次のステップには進めません。自分の気持ちと向き合うためにも、1人の時間を確保するのは大事です。

開始期

新しい部署に移ってからの段階になります。実際には人は機械ではないので、新天地に移ってすぐに気持ちを切り替えられない人もいるでしょう。もやもやした中立期を抱えながら新生活がスタートするかもしれません。前述したように、中立期をしっかり受け止めないと、キャリア開発的には新しいスタートはきれません。ただ、会社で働いている以上、新しい職場の人間関係は始まります。だから気持ちは落ち着いていなくても、動作は新しい職場に最適化していく必要があります。動作で大事なのは、謙虚さとひたむきさです。そういう姿勢の人を周囲は応援してくれます。新しい他者と繋がることで、新しい情報を獲得し、それが自分自身を新たな角度から見つけ直すきっかけ、中立期から抜け出すきっかけになることもあります。

予期せね変化に直面した時こそ、成長のチャンスになります。