私は漫画やアニメが好きです。この秋はSPY×FAMILY、チェンソーマン、彗星の魔女、BLEACH、弱虫ペダルなど面白いアニメが目白押しで嬉しい悲鳴を上げています。個人的に衝撃を受けたのがチェンソーマンです。大ヒットする漫画やアニメは時代の空気感を表します。今日はチェンソーマンを見て感じたことを書いてみます。
チェンソーマン
人気漫画だと聞いていましたが、アニメが始まるまで見た事がありませんでした。昭和生まれ的には、デビルマンに似たような話だと思っていました。自分の色眼鏡をおおいに反省しました。
内容は、父親の借金返済のために極貧生活をしていた主人公デンジが、仕事を斡旋していたヤクザ騙されて殺されてしまうも、相棒のポチタの命と引き換えにチェンソーの悪魔として復活し、デビルハンターとして悪魔と戦う物語です。
衝撃だったのが、主人公デンジの夢の捉え方です。主人公にとっての夢とは、「朝食にジャム塗ったパン食べる」「女の胸揉みたい」「女の子とイチャイチャしたい」でもそんな夢も実現しない現実。悪魔になったため、死にたくても死ねない身体。物語の中で、人は夢みてしまう、欲をかいてしまったが故にゾンビになってしまうシーンがあります。作者は、現実が地獄だから、ゾンビでいようと人間でいようと変わらないというメッセージを発信しているようにも見えます。諦めること日常としているというか。この漫画は、少年ジャンプに連載されていたのですが、少年ジャンプのコードであった努力、友情、勝利を全否定している所に度肝を抜かされました。
イマドキの新入社員?
このマンガを読んでいて、イマドキの新入社員のイメージとリンクする部分がありました。近年は自己肯定感が低い人が多いなと言う印象を持っています。多感な時代に、リーマンショックや東日本大震災、コロナ禍などを体験してきた訳ですから、世界観や人生観にも影響を与えているのは当たり前です。また、経験から成長するのが得意でもないようにも見えます。成長には挫折を乗り越える経験や、他者と繋がることが大切になります。無理くりこじつけると、かつての少年ジャンプの王道であった、努力、友情、勝利の世界観が根底に通じているわけです。でも、イマドキの新人はそういう世界観は夢であり現実感は持てないのかもと思ってしまいました。もちろん個人で考えが違いますし、そもそもが私の妄想に過ぎませんが。
とにかく世代間ギャップを目の前に突きつけられた漫画でした。