クマ坊の日記

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【人材育成】構築主義的な学びとは

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企業の人材育成の世界に身を投じて、30年弱が経とうとしています。その間、育成に関する考え方もだいぶ変化してきたなと感じています。今日は昨今の学びの潮流である構築主義的な学びについて考えてみたいと思います。

構築主義的な学びとは

学校で学んできた学びは、知識や経験がある人、つまり先生から、知識や経験の乏しい学生に対して教えるという形態でした。それに対して構築主義的な学びとは、目の前の事象をこれまでの経験と結びつけて、自ら新しい意味を構築していくものです。学びの主体がだいぶ個人の側にあります。

 

学びのプロセスでもメタ認知が重要

目の前の事象をこれまでの経験と結びつけるという行為は実はかなり難易度が高いです。まずは、目の前の事象の全体像が把握できないと、これまでの経験とどこで結びつくかが皆目見当がつかなくなります。全体の位置づけや意味合いが明確にならないと腑に落ちないわけです。その為には教え手のガイドする力が求められます。目の前の事象が「何のために行っているのか」「いま全体のどの部分を議論しているのか」をタイムリーに説明する力が求められます。学び手側も、全体を構造化して把握することが求められます。教え手も学び手もどちらも主体性が発揮できなければなりません。

 

本質を掴みとる

また、もう一つ大切なのは、物事の本質を探る思考です。構築主義的な学びでは、物事を表面的に捉えるだけでは学びに繋がりません。本質的で普遍的な意味を見つけてこそ学んだことになります。そのためには意識すること。教え手の話を素直に聞きつつも、もう1人の自分がたえず疑問を投げかけながら聞いてもいる。頭の中で、「何でだろう?何でだろう?」のフレーズが流れているのが理想です。メタ認知ができるようになると、他分野の話がとても楽しくなります。自分の仕事にも応用できる類似点をたくさん獲得することができるようになります。

知識や情報や経験がある人から教えを乞うことは大切ですが、盲目的に一方的にそれを受け取るのは辞めましょう。常に思考を働かせながら、問いや疑問を立てながら学んでいく姿勢が大事だということです。