クマ坊の日記

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【ビジネススキル】問題解決の最後は心理戦

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今週は問題解決について考えています。前回までは、問題解決に対するアプローチの仕方をお伝えしました。抜け漏れなく、真因も特定でき、後は実行するだけですが。。。実行するのが1番難しい。

 

 

切れ味するどくても受け入れられない

前回の記事で指摘した「なんでまだ?」と関係するのですが、実行できないのは人の問題、もっと詳しく言うと心理に関わる問題が大きかったりします。

例えば人事制度のコンサルティングではこんな状況が発生します。顧客の人事制度を分析して明確な解を提示します。現状を踏まえ経営の方向性を考えると、「ベストな人事制度はA案です。」切れ味鋭く、資料も立派に作成します。しかし、このような場合は大抵トラブルになります💦 お客様の立場からすると、複雑な問題を優秀なコンサルタントが解いてくれるので問題なさそうに見えますが。。。

人事制度は最終的には、個々のお給料や退職金に影響を与えることになります。変わって良くなる人、逆に損する人の両方が出てきます。つまり、どんなに筋が通っていても受け入れられないと感じる人は出てきます。いくら良い人事制度でも組合や社員に受け入れられなければ導入することはできません。

 

共に考えるプロセスがあるだけで、受け入れ方は変わる

ではどうするかと言うと、人事制度を構築する初期の段階から、各部門のキーマンを巻き込むことです。コンサルタントと一緒に考えることで問題意識が生まれます。会社の財務状況や市場の将来性、社員の年齢構成、自社の強み弱み。会社全体を眺める機会はあまりないですから。出てくる答えは、コンサルタントが単独で考えようと、一緒に考えようと内容はそんなに変わりません。論理的に考えたら出てくる結論は収斂していきます。でも、自分達が考えた、自分達も意見を出したという事実は、計画を実行する上で大きな心理的アドバンテージとなります。誰も自分の選択を肯定したいですから。

 

誰が言うかも影響する

人事制度の例では、共に考えるが効果的とお伝えしました。それ以外にも、問題解決を実行に移すには誰がリードするかが効果的な場合もあります。「あの人が言うんなら」て確実にありますからね。結局、問題解決を実行に移す時は心理的影響は考慮しなくてはいけないと言う事です。

問題解決はビジネスパーソンとしての総合力が問われると同義です。

 

最後に余談ですが、人事制度に社員を巻き込むことを嫌がるお客様もいます。活動が地味だから、コンサルタントを雇っている意味があるのか?と言う疑問を持たれるからです。それはそれでクレームに繋がったりします💦 ハートを掴むのはいつだって難しいですね。