前回の記事で、従来の縦割り組織、専門領域の深掘りによる縦のマネジメントから、他部門や他社、他業界、専門分野を越境していく横のマネジメントが大企業ではより必要になると書きました。中小企業でももちろん同じく重要ですが、元々人が足りないから1人二役三役というのには慣れているように見えます。寧ろ、担当役割が細分化されている大企業で働くビジネスパーソンの方が、この変化に対応するのは難しいように見えます。今回はビジネスパーソンの視点で、どうやったらアジャストできるかを考えてみたいと思います。
対話する力
越境できる人材になるには、3つだけ外せないないことがあります。それは、「他者と対話する力」と、越境する「勇気」と「行動力」。このうち、スキルと呼べるのは「対話する力」です。この対話というのは日本人は苦手です。何故なら、対話は相手の価値観まで踏み込むからです。私はこう思う。あなたはどう思うかを共有するのが肝です。共有した後は、共感するのも良し、同意できないのも良し、自分の考えを内省するのも良し、相手の考えを踏まえ新たな考えを創造しても良し。。。会話はそんな重たくはありませんね。まあ、実際には会話のキャッチボールしながら、徐々に対話になっているのだと思いますが。家族や友人や恋人同士であれば、会話の延長に対話が生まれるでしょうがビジネスでは難しい。自分の考えや想いを伝えるのは躊躇しますよね。他部門や他社、異業種等であればなおさらです。
教養の進め
対話を進める上で必要だと思うのは「教養」と「好奇心」です。「教養」は色々な定義ができますが、私は不易流行だと思います。不易流行は俳句の世界の言葉です。俳句の趣向や表現で目新しさがないのが不易、その時々、その場所場所で、人の好みによって斬新さを発揮したものを流行」といいます。つまり普遍的なものと最先端の両方について、広い知識を持っている事が教養だと考えます。日本は文系と理系に分かれますが、両方の分野について知識があるといいですね。何故、対話に教養が必要かと言うと、広い教養が相手を深く理解するとっかかりになるからです。だから学生時代や若いビジネスパーソンは古典を読んだり、旅したり、自然にどっぷり浸かったり、恋をしたり、映画や演劇を漫画を楽しんだり、好奇心の赴くままに色々な経験をするのがいいんだと思います。新しいことは、スマホでいくらでも入手できるから、リアルな体験をたくさん積むのがいいんでしょうね。教養の話題でだいぶ盛り上がってしまいました💦 続きはまた次回。