今日はビジネス本のご紹介です。タイトルは「1兆ドルコーチ」です。著者は、エリック・シュミットさん。Googleの元経営者ですね。エリックさん以外にも、ジョナサン・ローゼンバーグさん、アラン・イーグルさんと言うGoogleの経営幹部が共著として名を連ねます。内容は、Googleの話ではなくジム・キャンベルという1人の人物の生き様が描かれてています。
ビル・キャンベルとは何者？
私もこの本で初めて知りました。元々はアメフトのコーチでしたが、その後ビジネス界に。ビジネスパーソンからスタートとしてシリコンバレーでプロ経営者に。シリコンバレーでは潰れかけていたアップルを切り盛りするスティーブ・ジョブズを、友人としてビジネスパートナーとして助けたり、まだスタートアップ企業に過ぎなかったGoogleの経営幹部をコーチしたり、それ以外にもAmazonのジェフ・ベゾスを救ったり。ツィーターやYouTubeの経営者を鍛えたりしています。タイトルにある通りシリコンバレーのレジェンドです。Googleの元会長が自ら筆をとっている所にビルさんの凄さを物語っています。シリコンバレーでは有名人だった彼ですが、マスコミに取り上げられるのを嫌っていたため表には出てきませんでした。2016年にお亡くなりにになられました。
ざっくりな内容
この本は生前、ビルさんから指導を受けた人々にインタビューしています。ビルさんの指導内容や方法を時には学術理論をつけ加えながら解説しています。内容をもの凄くざっくり申し上げると「ビジネスは愛だ。等身大の自分をさらけ出し、相手に関心を持ち、チームを大切にしろ！」でしょうか。世界を代表するIT企業がとても人の側面を大切にしているのはちょっと意外でした。
感想
タイトルの1兆ドルコーチから、コーチングについて書かれているのかな？と想像しましたが、ビルさんの伝記のように感じました。GAFAをはじめ、シリコンバレーの経営幹部に影響力を与えたビルさんはとても人間味溢れる人でした。本から学べることは多いですが、ビルさんだからこそできたようにも思います。人を指導すると言うのはテクニックもありますが、それ以上にその人の人柄、生きざまが重要であることを再認識しました。
私も企業の人材育成を生業にしています。そこで大切にしているのは、自分でやってみる事です。自分自身がマネジメント、リーダーシップ、マーケティング等を実践することを大切にしています。名コーチ＝名プレイヤーでないのは明らかですが、教室の中だけで理論を解説するのは好みでありません。ビルさんのように理論よりも実践に役立つ者でありたいものです。
