企業では階層が上位になればなるほど、「改革」的視点で仕事を進めることが求められます。今日は、職場の改革することについて考えてみたいと思います。
職場の改革とは何か
上位層になればなるほど「改革的」な視点での仕事が求められますが、上位層に登りつめるには、ある意味、組織に忠実な仕事で成果をあげることが求められます。会社の方針やルールに従って仕事してきたからこそ評価されるのです。しかし、部長以上になるとある日突然、「改革」という仕事の仕方を期待されます。この変化に対応できる人とそうでない人の違いは、「改革」をどう捉えるかにかかります。残念な部長の中には、変えること=改革と捉えている人もいます。
職場の改革とは、「職場の業務を、新たな発想と方法によって改革し、新しい利益を生み出す職場体質を創造、定着させること」と私は考えています。
現状を否定するだけでなく、新たな発想と新たな方法で変えていく。そしてビジネスで大切な視点は利益を伴うということです。新しいやり方が斬新でも、利益を生み出せなければやらないほうがいいです。また多少の環境変化があってもビクともしないような職場の体質変換が求められます。瞬間風速で変えることで一時は調子いいことはありますが、一時ではダメなんですよね。
改革できない部長の5つの壁
同じことを繰り返し、改革ができない部長には5つの壁があるように見えます。
- 発想が貧困
- エネルギー不足
- 説得力不足
- タイムマネジメントができない
- 度胸のなさ
発想が貧困
経営者の発想した改革方針に追従することは可能でも、自ら発想することができない。単に課長の上に乗って調整役だけに埋没している部長も少なくありません。そもそも問題意識に乏しく、特徴としては他社や他業界に無関心、無自覚なケースが多いように見えます。
エネルギー不足
職場の維持管理の仕事にエネルギーを奪われすぎていて、改革に回すエネルギーが不足している部長もいます。本人自身がリフレッシュして、新しいことに着手できるよう心身を整えることも大切です。
説得力不足
部下に対してはいいこと話せるのですが、上司や他部門の同僚、得意先など外部に対する説得力が弱い部長もいます。しかし、新しい発想や新しい方法を行う以上、次元のことなる関係者を説得、納得させる能力が低ければ自ら改革を困難にするばかりです。また、自分の説得力のなさを自覚して、あえてリスクをさける部長もいます。まあ、こういう人は部長にあげてはいけないんですが。
タイムマネジメントができない
部長になると、次から次へと自分の知らないところでスケジュールが入ってきます。「この会議に参加してください」「同行お願いします」「来客するのでちょっと挨拶お願いします」。放っておけば自分の時間がなくなるのが部長というポジションです。だからこそ、改革に必要な時間を自ら確保することが求められます。
度胸のなさ
若い世代に主体的や積極性が足りないと言っている割には、意思決定ができない部長が多いように見えます。改革の発想や想いもあり、ある程度計画を進めるが、「実際に金をかけ要員を増やす」「新しい設備を導入する」「仕事の進め方を変える」という段階になると躊躇してしまう人です。失敗したら困るとためらい、結局機を逸してしまうタイプです。度胸がないのかなと見えてしまいます。