私の子供は工作が大好きです。大人の私が考えつかないようなヒラメキを生み出して驚かせてくれます。ビジネスの世界でもヒラメキは大切です。今日はヒラメキを生み出す「創造のプロセス」のお話です。
ワラス先生の創造的なアイデアを発想するためのプロセス
創造的なアイデアを発想する際のプロセスを研究していた先生がいます。アメリカの心理学者のワラス先生です。アイデア発想の古典ですが、今でもその内容はパワフルです。ワラス先生は創造のプロセスを4段階で説明しました。
- 準備
- 孵化
- ひらめき
- 検証
第一段階は準備
創造活動は、まず「準備」から始まります。テーマを決めたら文献や実例などの情報を集めたり、他の人と議論してみたり、思いついたアイデアを書き溜めたりすることです。この準備は計画的ではなくていいし、逆に回り道も厭わない姿勢が大切です。徹底的に情報を集めることが大切で、収集段階で「そんな情報使えない」と軽率な否定はすべきではありません。
第二段階は孵化
集めた情報をもとにアイデアは孵化(Incubation)します。問題を解決するためには、どうしたらよいのか。方法や突破口をひたすら考えます。具合的には、さまざまな仮説を立てては壊し、壊したらまた立てるという繰り返しです。ここで大切なのは「諦めない」「思考を停止しない」という姿勢です。ひたすら思考と格闘するタフさが求められます。
第三段階はひらめき
第二段階は苦しいですが、続けていると、不思議と、ハタ!と「ひらめき」、問題が解ける瞬間が訪れます。
中国・北宗時代の名政治家であり名文章家であった欧陽脩もアイデアが浮かぶ場所を三上と説明しています。三上とは①馬上(馬にのっているとき)②枕上(布団で寝ているとき)③厠上(トイレに入っているとき)
今も昔もアイデアが突如として「ひらめく」んでしょうね。
第四段階は検証
「ひらめく」だけで喜んでいてはいけません。ひらめいたアイデアの妥当性や効果、実現可能性やコストなどを確かめ、その構想を固めていくことが大切です。