学生までは優秀だけど企業に入るとパッとしない人、逆に学生までは遊んでばっかりですが企業に入ると仕事ができる人がいます。まあ、多くの優秀な学生は企業に入っても優秀なんですが。
仕事が成果をあげるためには色々な要素があります。ざっくり3テーマで分けるとヒューマンスキルと言われるコミュニケーション能力。もう一つはコンセプチャルスキルと呼ばれる問題解決力です。そして最後がテクニカルスキルといわれる技術です。
どんな仕事も問題解決をすることでバリューを発揮します。そしてその問題解決の範囲が広ければ広いほど、関わる人が増えます。当然、コミュニケーションが重要になります。当然、コンセプチャルなスキルとコミュニケーションのスキルがあっても技術がなくては実現できなので技術も必要です。
一般的には、一番下っ端はテクニカルスキルが重要といわれます。上司からの指示を実行するのは現場。現場で実現するためには技術がないと話になりません。そして階層があがればあがるほど、問題解決力とコミュニケーション能力が重要になります。なぜなら人を使って成果をあげることが管理職は求められるから。でも最近は管理職以上も技術がないと駄目のような気がします。特にITに関しては。どんな業種でもITはビジネス密接に関わっています。俺は年だから技術のことはわかりません、できませんだけだと良い意志決定はできないと思います。
さて、今日のお題は「仕事に必要なロジカルシンキング」です。ロジカルシンキングの基本はMECE(もれなくだぶりなく)とかロジックツリーとか言われます。ロジカルシンキングの研修では、間違いなくこの2つを教わります。
でも、ビジネスで求められるロジカルシンキングとは実は、問題を設定するスキルです。例えば、体重を20キログラム落とすというテーマを設定したとします。運動で減らす、食事療法で減らすなどなどロジックツリーを使えば具体的な対策案は書けます。いわゆる正解というやつです。でも、ここに大きな落とし穴があります。もともと体重40キロしかなない女性が20キロ減らすのと、100キロを越す男性が20キロ減らすのでは、対策案が全く違ってきます。そもそも体重40キロの女性が20キロ減らしたら命の危険に関わります。これは極端な例で示しているのでわかりやすいですが、多くのビジネスの現場では同じような問題設定をして、部下に問題解決をさせることは珍しくありません。別に管理職も部下に嫌がらせをしたいために、そんな指示を出しているわけではありません。実際のビジネスはグレーの部分が多く、問題設定をどう設定するのは難しいのです。仕事ができるビジネスパーソンはこの問題設定のセンスがいいです。このセンスがどう形成されるのはわかりません。でも共通していえるのは、視野が広いとか、過去の経験に囚われないとか、データとあわせて現場もよく観察するなんて人は問題設定のセンスもよく、問題解決でも成果があげやすいような気がします。