管理職はつくづく孤独な役割です。白黒がつかない問題ばかり毎日対峙しなくてはいけません。心理的負担は仕事量以上に厄介です。今日は管理職のメンタルケアについて考えます。
孤独な管理職
管理職という役割は孤独です。経営リソースは、ヒト、モノ、カネ、時間、情報がありますが、課長クラスで使えるリソースは限られます。使えるカネは微々たるものですし、それでは購入出来るモノも僅かです。ヒトに関しても、会社からこのメンバーでお願いしますなので、メンバーも選ぶ余地はほとんどありません。制約条件がある中で経営からは高い業績達成を求められます。メンバーからは、白黒づけがたい曖昧な問題が持ち込まれます。弱音の一つも吐きたくなりますが、上司には全てを曝け出すことも出来ません。上司から能力ないとは思われたくないですし。かといって同じ課長クラスはライバルでもあります。仕事上のストレスを発散する場は意外に少なかったりします。だから、管理職は自身のメンタルとモチベーションを維持するのは大変です。
信頼出来る人とどれだけ繋がれるか
そこで大事になるのが、自分の悩みや弱音に耳を傾けてくれる他者。仕事の助言やアドバイスをくれる他者の存在が必要になります。世界中が敵になっても応援してくれる他者。でも、こういう存在は急に都合よく目の前に現れたりしません。管理職になる前に培ってきた人脈、もっというと社会人になる前からのネットワークだったりします。結局、それまでの人生の在り方が問われる訳です。では、過去のネットワークだけに頼っていれば安心かというとそういう訳ではありません。取り巻く環境もビジネスも絶えず変化するからです。だからこそ、自分のネットワークは常にメンテナンスした方が良いわけです。それも強いネットワークだけでなく、緩いネットワークも有効です。私は他のブログも拝見します。経験談や考え方に触れるだけで、気づきや勇気をもらうこともあるものだと実感しています。
いい加減であることも、時には有効
管理職自身がいい加減であることも大事だなと思います。もっとも、人の性格にもよるので一概には言えませんが。経営からのオーダーや、メンバーからの要望を全てまともに受けていたら、身が持ちません。時にはいい加減に、時にはスルーしたっていいと思います。どこでバランスとるかは見誤ってはいけませが。管理職も人間です。人間はそんなに強い存在ではありません。翻弄もされるし、戸惑いもするし、しくじりも犯します。自分は弱い存在だと認識してればこそ、それを補うための手段を考えるようになります。逆に自分はタフマインドで能力も高いと自信を持ちすぎると、ある日突然ポキッとメンタル崩れてしまうように思います。