昨日は今シーズンの開幕を告げるFujifilm Super Cupでした。昨年のJ1王者の横浜F・マリノスと天皇杯覇者のヴァンフォーレ甲府が激突しました。結果は2対1で横浜F・マリノスが勝利しました。このタイトルは初めての獲得です。今日はこの試合から、シーズンを占います。
選手が集う、選手を輩出する横浜F・マリノス
オフシーズンに今年も多くの主力が流出しました。昨年のMVPである右CBの岩田選手はスコットランドのセルティックへ。GKの高丘選手もMLSへ移籍が濃厚。右WFの仲川選手はFC東京に。CFのレオ・セアラ選手はセレッソ大阪に。
数年前であれば卒倒しそうな移籍です。確かに戦力的には痛いですが、横浜F・マリノスは選手を輩出するクラブモデルに舵をきりました。野心のある有望な若手選手が、このクラブであれば成長できる、結果を残せば日本代表や海外クラブへの移籍の道も開ける。そんなクラブに生まれ変わりました。選手の出入りにも慣れました。
GK問題
最大の不安はGKでした。昨年のベスト11であり、唯一全試合を高丘選手一人が務めていたからです。横浜F・マリノスのGKは特殊です。攻撃の第一歩として足技も求められながら、広大なエリアのカバーも求められます。この試合では、オビパウエルオビンナ選手が見事なプレイを見せてくれました。元々、シュートストップは日本人離れした技術を持っていました。逆に足技は課題でした。しかし、この試合ではノーミスでしたし、ロングレンジのパスも正確でした。もっとプレッシャーがかけてくるチームに対してどれだけ出来るかは未知数ですが、とりあえず一番手として名乗りを上げれたと思います。後は試合を重ねながら自信をつけて欲しいです。また、ミスもすることもあるでしょうから、リバウンドメンタリティをどこまで発揮できるかもポイントになります。ただ、これまでオビ選手はセカンドGKとしてチームを縁の下から支えてきました。サポーターはその努力を知っているので、今年活躍して正GKのポジションに定着したら胸熱です。白坂選手、田川選手、そして帰ってきた飯倉選手にもそれぞれドラマがあるので、誰もが活躍したら胸熱なんですが。
右CB争い
岩田選手が務めた右CBも誰がレギュラー取るかは注目でした。今日の試合は畠中選手。昨年、活躍出来なかったので今年に賭けていると思います。今日は割とセーフティなプレイが多かったように見えました。彼の能力からすればもっと出来ると思います。しかし、現在本職の右SBが怪我で不在です。そんなチーム状況を踏まえればセーフティなプレイ判断は悪くなかったと思います。この試合でDFラインが不安定なプレイを晒すと開幕戦にも嫌な雰囲気を残すこときなりますから。そんな畠中選手に挑戦状を叩きつけたのが、新加入の上島選手。柏時代はやらかした印象が強かったのですが、1点目の起点になったパスを見るとチームに順応するのも早いかもしれません。左CBで先発した角田選手も良かった。この勢いだと、左利きだけど右CBのポジション取るかもしれません。岩田選手は抜けましたが、ハイレベルなCB争いなのでDFラインは大丈夫な気がします。
ハマのモドリッチ
昨年の優勝の立役者である渡辺選手から凄みが出てきました。今シーズンさ昨年よりもさらに成長した姿を見せてくれそうです。キャプテンの喜田選手とも、いい縦関係の連携を見せてくれました。ここにパリ五輪キャプテンの藤田選手、マリノスの至宝である山根選手も控えるのでボランチも安定感抜群です。
調子のいいブラジリアン
推しのエウベル選手、アンデルソン・ロペス選手がキレキレでした。毎年、ブラジルの選手はスロースタートの印象ですが頼もしいです。個人的に期待しているのは、マルコス・ジュニオール選手。去年はあまり試合に絡めず悔しい思いをしました。オフのトレーニング動画見ても、課題に取り組んでいた印象です。このままで終わらないでしょう。今年はレギュラー奪い返すのではないかと思います。そして、今年の優勝するためのキーマンとして考えているのは、ヤン・マテウス選手です。今日の試合を見て改めて上手いと感じました。もう少しエゴイストなプレーを出してもいいぐらいです。シーズン前半は、宮市選手や井上選手が怪我で出れません。競合との試合が続く前半戦で、ヤン選手がどれだけ活躍できるかがチーム順位に大きく影響を与えると思います。
