クマ坊の日記

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【人材育成】育成上手は深掘りと揺さぶりの質問を使いこなす

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学校の授業経験が記憶にあるせいか、「育成」=「教える」というイメージを持っているビジネスパーソンも多いように見えます。経験や知識や情報を持っている者から、持たざる者へ伝わるという考え方です。でも、悲しいかな一方的な「教える」はそれほど育成に効果がなかったりします。むしろ、育成上手は質問を巧みに使いこなします。今日は育成における質問について考えてみたいと思います。

自分で考えたことは、記憶に残る

ビジネスパーソンは、自分の過去の成功体験から獲得した価値観を通して、情報の取捨選択を行います。いくら良い話を聞いても右から左へ受け流されるだけです。自分で一度考える機会を設けて、自ら能動的に「これは使える」「なるほど」など思わせるないと育成に繋がっていきません。逆に、飲み込みの早いビジネスパーソンは、この問いかけを自分自身で行える人たちです。1人でこの作業ができる人は優秀な人です。普通の人は、自問自答するのはハードル高いです。そのため、他者の存在が必要になるのです。他者からの質問を通して、気づきを得ることができます。

 

質問すればいいわけではない

質問は育成において効果的なスキルになりますが、質問すればいいわけではありません。どんなタイミングで、どのような質問をするかが重要です。私が若かりし頃、コーチングが脚光をあびた時期があります。当時の私を指導してくれたOJTリーダーもコーチングに影響を受けました。その結果、私が質問をしても質問で返されるという、なんとも滑稽な経験をしたことがあります。先輩は質問を通して、コーチングを通して私を成長させたかったのでしょうが、そんな単純な話でもありません。まず大事なのはタイミングです。タイミングよく質問するには、大前提として相手をよく観察しなければなりません。観察の後に、どんな質問を繰り出すのかが、育成の場面では問われます。

 

育成上手は2種類の質問を使いこなす

ビジネスシーンでは、「なぜ」に代表される深掘りの質問をするのが定石ですが、育成上手は深掘り質問に加えて、揺さぶりの質問も使いこなします。この揺さぶりとさ、相手の認知を揺さぶるような質問になります。例えば、「これってどう意味?」「一言であらわすと何?」子供や初心者がするような、本質的な問いかけを行うことで、相手の「捉われ」や「価値観」を揺さぶることができます。前述したように、ビジネスパーソンは自分の価値観によって、使える使えないで情報を峻別していきます。だから、その大前提を質問を通して揺さぶることに意味があるわけです。