ビジネスパーソンは1度は上司から「責任は俺が取るから」なんて言われて、動機づけられた経験があるのではないでしょうか?しかし、かっこいいセリフを吐く上司の8割は偽物のような気がします。(私の経験上)多くは、「俺は聞いていない」とか「詳細は報告を受けていなかった」などで逃げる人が多いです。2割は本物です。(これも経験上)。そんな信頼出来る上司に巡り会えた人は幸せです。今日は信頼できる管理職について考えてみたいと思います。
目次
言行一致の積み重ね
冒頭の管理者が「責任は俺がとる」などと立派なことを言って部下を励ますことがあります。しかし、本人が思っているほど部下は信頼してついていきません。自分の言葉に責任を持とうとする管理者は、「イエス」「ノー」を慎重に発します。聞く部下からすればそれだけその人の返事が重要な行動の指針となってくるからです。部下が迷いが生じた時に、あの上司なら無責任なことは言わないだろうということで相談来るようになります。またその上司が情熱をもって説得することには、少なくとも熱心に聴こうという気持ちになります。
私が日ごろ気をつけているのは、部下から相談を受けたら安易に結論を出さないことです。「まず、あなたはどうしたいの?」を尋ねます。その上で複数の選択肢、可能性について提示します。その上で、改めて「どうしたい?」と聞きます。
選択肢に説得力がないと聞く方もつらいので、自分の専門知識は常にアップデートするし社内の新しい事例については、自ら積極的の教えを請うようにしています。(年下でも部下でも)また新しいことを部下にやらせる時は、自らまずトライアルようにしています。自分でも良いと思えないことは、部下にも指示できないですから。
それ以外に気をつけているのは、小さい約束をしっかり守ること。一挙手一投足をすべて部下から見られていることを常に意識しています。
相手の自発意志を促す
自信のない管理者ほど命令を乱発します。また、自分より上位者の名前を借用して自分の意見を部下で伝えたりもします。「自分は反対なんだけど、社長からの指示だからしょうがない」とか。自分自身の意志と言葉で指示や命令を行うことができないから、このようなつまらないマネジメントを行います。
人間は、人に強制されて行動する時には本来の力を発揮しにくいものです。自分のこととして自発的に行動する場合には、創意工夫も働きます。
だからこそ、管理職は部下に対する深い関心、正当な評価、期待感などが伝わるような態度と言葉が重要になってきます。
私が実践していること
私は年度の始まりと、半期の折り返しのミーティングの際に、部下毎に期待役割を伝えます。箇条書きで、具体的な行動を書き出して伝えます。ポイントは行動を細分化して伝えることです。聞いている方も理解しやすいですから。
年末には、期待行動に対して振り返りを行います。私が実践しているのは感謝の手紙を書いて年末の会議で1人ひとりに読み上げて伝えます。ポイントは部下の具体的な行動を記載することです。そのために、部下のいい行動があったらメモしておきます。部下からすれば上司が自分のことをよく見ていてくれるということは嬉しいものです。しかもメンバーの前で称えられたら照れ臭いけど嬉しいです。年をとればとるほど褒められる機会は少ないですから。
改善すべき耳の痛いことは、個人面談で伝えます。耳の痛いことも具体的な行動を日ごろからメモしておくことが大切です。具体的な材料がないのに、印象だけで悪い点を指摘されても部下には刺さりませんから。