今日は私が大好きな「孫子」の話です。孫子の著者である孫武は、戦争はできうる限り避けるべきだと考えていました。当時の中国は戦国時代。多くの国々が群雄割拠する時代でした。そのため一つの国に勝ったとしても、戦力を消耗しているときに別の国から攻められたら負ける確率が高かったためです。そして戦争に負けるということは死ぬことと同義でした。しかし、当然、止む無く戦争になるケースもあります。孫子では戦いに勝つ条件を4つ挙げています。今回ご紹介するのはその4条件です。
目次
情報
明君賢将の動きて人に勝ち、成功、衆に出づる所以のものは、先知なり
「明君賢将が、戦えば必ず敵を破って 華々しい成功を収めるのは、相手に先んじて敵情を探り出すからである」
つまり、情報が大切だということです。サッカーでいえば戦う前に自分と相手の力関係や状況をより把握していたほうが有利だということです。戦いは戦う前から始まっている
体力
近きを以て遠きを待ち、佚(いつ)を以て労を待ち、飽を以て飢を待つ
「有利な場所に布陣して遠来の敵を待ち、十分な休養をとって敵の疲れを待ち、いっぱい食べて敵の飢を待つ
サッカーの試合では、HomeとAwayで試合を行います。特にワールドカップのアジア予選では長距離の移動を選手は強いられます。Awayでの戦いはどの国も苦戦します。腹が減っては戦ができないということですね。
やる気
勢に任ずる者は、その人を戦わしむるや木石を転ずるがごとし
「勢いに乗れば、兵士は、坂道を転がる丸太や石のように、思いがけない力を発揮する」
サポーターのスタジアムでの応援は、孫子の兵法からいっても理にかなっているということです。働く職場も同じですね。メンバーのモチベーションをどうあげるか、高い状態で維持できるかは生産性の面でも非常に重要だということです。
物量
兵の加うる所、たんを以て卵に投ずるがごとくなるは、虚実これなり
「石で卵を砕くように敵を撃破するには「実」をもって「虚」を撃つ、つまり充実した戦力で敵の手薄を衝く戦法を取らなければならない
サッカーで言えば選手層です。戦力差を戦術でひっくり返すのは難易度が高いということです。もちろん選手層が厚いからといってまとまりがなければ烏合の衆です。また巨大な戦力だといってもウイークポイントはあるものです。そこを狙い打ちする戦い方もあります。有名なのはランチェスター戦略です。ランチェスター戦略に関してはまた別の機会で記事を書きたいと思います。
戦いに勝つ4条件は、当たり前のことばかりです。でも難しい。あなたの職場は4条件揃っているでしょうか?私の職場は体力だけは負けません💦 今日もお仕事頑張ります。