クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【人材育成】気づいてあげれなかった

f:id:kumabou2016:20220405221909p:image

2日間の新入社員研修が終わりました。素直で真面目ないい子たちばかりでした。反応も上々で研修アンケートの評価も高かったので安堵きました。このアンケートを読むのは好きで、研修終了後に丹念に目を通すようにしています。その中に一枚気になるアンケートがありました。今日はその出来事を通じて感じたことを記載します。

年の差

彼女のアンケートには年の差を痛感した研修であったと書かれていました。最初は私、クマ坊とのギャップかと思いました。30歳近く離れているし💦しかし、良く読んでみると短大卒の自分と四大卒の同期との比べての話でした。「四大卒の同期は、グループ討議をしても話が上手だし、知識も自分より豊富だった。2年間の人生経験は想像よりも開きがあった」というような主旨でした。

 

私の目に映った彼女

しかし、私から見た彼女の印象は違っていました。確かに口数は少なかったですが、自分が出来ることを献身的に実行していた印象でした。書記役を買って出て、メンバーの話をホワイトボードに一生懸命書き留めていました。グループで決められた役割を黙々とこなしていました。地味だけど、素晴らしいサポートをしていると感じました。彼女がいるから他のメンバーも活動しやすいように見えました。だから、アンケートで彼女がそんな事を感じていたのを知って驚きました。正確には私から見えた印象をフィードバックするべきだったと後悔しました。「あなたは、全然劣っている事はないし、むしろその献身性と一生懸命さはとても素晴らしい特性ですよ」お伝えすべきでした。

 

躊躇する

研修の中で印象に残ったことをフィードバックするかどうかはいつも迷います。スキルであれば、出来ている出来ていないは明確にフィードバックしますが、その人の特性に関しては、研修内のある場面を切り取るだけなので、フィードバックするほどの材料が限られるからです。印象評価そのものですから。今回も個別に印象に残った行動はメモはしていたのですが、フィードバックは控えていました。でも、アンケートのコメント見て、あなたはもっと自信を持って大丈夫だよと一言フィードバックするべきでした。報告書には記載するので、なんとか彼女に私の声が届いてくれるといいのですが。タイミングはいつも迷います。

【人材育成】今日の背伸びは、明日の日常

f:id:kumabou2016:20220405063403j:image

昨日から新入社員研修を担当しています。新入社会人のスタートを支援できるのは嬉しいことです。素直な姿勢を見ていると、彼らの未来は明るいなとも思います。今日は大人の成長について考えてみたいと思います。

 

 

背伸びが成長のきっかけ

大人が成長するには、背伸びを意識することが不可欠です。背伸びとは、現在の能力やスキルでは少し難しさを感じるが、自分で頑張ってみたり、他者に助けてもらうことで実現が不可能ではないことを指します。仕事をしていると毎日のルーティンが決まってきます。しかし、毎日決まりきった仕事をいくら経験しても、成長することはできません。背伸びした仕事へのチャレンジが成長のきっかけになります。

 

ストレッチゾーンを把握する

しかし、背伸びをどれぐらいするかが悩ましい問題です。むやみやたらに背伸びすればいいわけではありません。チャレンジブルな背伸びだと、人はパニックに陥ります。恐怖とパニックで成長どころではありません💦 どこが自分のストレッチゾーンになるかを理解することが必要です。でも、どこがストレッチゾーンなのかは分からないですよね。だから結局、大人が成長するには、やってみるしかありません。主体的に動く他ありません。

 

心に聞いてみる

いくら成長にはストレッチが重要だと理解していても、人は新しいことを始めることには保守的です。そんな時は自分の心の声に従うことです。自分がしていて楽しい仕事は何か?あるいは人から感謝されることは何か?前者は好きこそものの上手なれです。自然と背伸びできます。後者は人から感謝されると素直に嬉しいじゃないですか。すると次はまたもっと喜んでもらおうと自然と頑張れます。

【人材育成】嵐の前の静けさ

f:id:kumabou2016:20220401104124j:image

今日から4月ですね。昨日の雨で桜もだいぶ散ってしまいました。私の生業は企業の人材育成の支援です。主要なお客様は人事部です。今日は多くの企業で入社式を開催しています。そのため、我々は開店休業状態です。もっとも、来週から新入社員研修が始まれば嵐のように忙しくなります。今日は新入社員研修の準備のお話です。

新入社員研修はリアルで実施したい

ここ2年の新入社員研修はオンラインでのご依頼が多かったです。しかし、今年は多くの企業がリアルでの開催を希望されています。他の研修はオンラインが多いのですが、新入社員研修はリアルな交流を通しての実施を希望が多いです。その理由は、この2年間の入社してもリモートワークが続いたり、研修もオンラインだったのが影響しています。同期のネットワークができずらく、職場にも馴染むのに時間がかかる。そのため、せめて新入社員研修はリアルで実施させたいという意向です。

コロナ対策

この時期に限らずですが、研修講師は体調管理には気を使っています。体調不良で研修に穴を空けられないからです。しかし、体調管理に細心の注意を払っていても罹患するのがコロナです。ワクチンの接種は3回は済んでいても、PCR検査で陽性が出ることもあります。本人は健康でもご家族が罹患されるケースもあります。他の研修であれば、講師交代や最悪延期という方法もあるのですが、新入社員研修は日程が限定されており、他社も同じ時期に集中するため代替講師を抑えるのも苦労します。特に4月の第一週は予約が一杯で、綱渡りで研修を提供しています。

毎年、何か起こる

新入社員研修は毎年何か起こります。参加予定の新入社員が入社式直後に退職したり💦母親が心配になって研修会場に現れたり。研修で使う教材が到着していなかったり。私自身は営業だった時に、担当講師が会場を間違えて遅刻するというハプニングを経験しました。代わりに私が担当することにはなったのですが。

今年は平和に4月第一週が終わってくれることを願うばかりです。

【人材育成】育成の谷をどう超えるのか

f:id:kumabou2016:20220329104226j:image
私の生業は企業の人材育成を支援することです。イメージしやすいのは、企業で実施する管理職研修や新入社員研修です。私たちが提供している研修は、人の育成に貢献できることは限られています。ビジネスパーソンの成長は現場経験の影響が大きいですし、それを日々サポートする上司や先輩社員のOJTが重要なのは変わりません。今日はOJTのお話です。

一人前の直前が最も育成手腕が問われる

ビジネスパーソンの育成は、育成される側の成熟度にあわせて変化させるのが原則です。何も分からない新人や仕事経験の浅い若手には、ティーチング的な指導を。できることが増えてきたら、自分達で考えて行動するようにコーチング的アプローチが増えてきます。ここまでは、それほど難しい話ではありません。もっともこのレベルの育成や指導をしていない管理職、先輩社員も多いのですが。。。大変なのが、この次のレベルに引き上げる時です。指示されたことは一見できるように見えるので、育成が計画的に実施されないで事実上放任になっているケースがあります。この後は都度、仕事で失敗したら適宜指導だけ行います。後は自力で成長しろというスタンスです。でも、自分で独力で仕事をできるようになる直前が、最も育成手腕が問われます。

 

やらせる。でも失敗させない。

これはあるシステムベンダーの人事部長さんから聞いた話です。その会社は社員が数万人いる大きな会社です。そんな会社の中で、人の育成が上手いて評判の課長さんがいます。彼に部下をあずければエース級のSEに育つと言われているそうです。実際、数多くのエース級の人材が排出されてきたそうです。当然、人事部としては、どんな育成をしているのか興味があるので、本人と関係者にインタビューを行いました。他の課長とひとつだけかなり異なる育成ステップが見られたそうです。育成の最終段階として、少し背伸びした仕事をアサインさせ任せるそうです。仕事ぶりを観察しながら、ここを越えたら納期に間に合わないギリギリの所で介入に入るそうです。もちろん、課長ひとりだけでサポートできないので、他のメンバーに緊急召集をかけて危機を回避します。メンバーとは事前に「このらままだと危険そうだ」は共有しておくそうです。そして、無事仕事が終了した後に、仕事に関わった振り返りミーティングを1時間程開催します。本人の振り返りを促し、他のメンバーからもフィードバックを行います。このようなタフな経験を乗り越えることで、自走できるようになるそうです。

指導される側の力量を理解し、仕事の内容も把握しつつ、支援を仰げるリソースも確保できてからこそ成り立つ育成方法です。助けてくれる先輩達も、過去同じ経験を通ってきているので親身にフィードバックしてくれます。当然、先輩達との関係性も良くなり、その後の指導もスムーズになります。教え合う職場風土を醸成している事自体が素晴らしいですよね。

【人材育成】グローバルで活躍できる人材とは?

f:id:kumabou2016:20220328213100j:image

昨日、あるメーカーの人事部長さんと打ち合わせをしていました。話が脱線してグローバルで活躍できる人材についての話題になりました。その部長曰く、「我が社では、愛嬌ある笑顔の挨拶ができ、現地の人と雑談し、食事を一緒に取れる人」と話されていました。妙に納得してしまいました。たかが挨拶、されど挨拶でしょうか。