クマ坊の日記

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【人材育成】中途社員が組織に馴染むために必要な人事施策

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先日、お客様の人事担当者と雑談していたら、中途社員が組織に馴染むために、人事はどんなことをしなくてはいけないかで盛り上がりました。今日はそんな話題について考えてみます。

オンボーディング

新入社員でも中途社員でも、組織の一員として定着してもらい、戦力となって活躍してもらうまでの一連の受け入れプロセスをオンボーディングといいます。ちなみに語源はon board 「船や飛行機に乗っている」から派生して生まれました。元々は、船や飛行機に新しく乗ってきたクルーや乗客に対して、必要なサポートを行い慣れてもらうことを指していました。このオンボーディング、新入社員に対しては手厚く実施するケースが多いですが、中途入社社員に関しては現場にお任せという会社も少なくありません。

 

期待値を示す

中途なので、即戦力を期待しているので新入社員のようにかまってばかりもいられません。しかし、全て現場任せも乱暴です。採用コストもかかっているわけですから、ならべく早く馴染んで活躍してもらうことは重要です。受け入れ側が準備すべきは

  1. 期待を示す
  2. オンボーディング経験の見える化
  3. 職場ぐるみのフィードバック

まずは、新しい会社、職場で期待される価値観や行動を示すことです。採用時にもこれらの適性、我が社の社風に合う合わないはチェックして採用されていると思いますが、改めて期待を伝えておくことは大切です。

 

オンボーディング経験の見える化

本人に能力があっても、個人で輝くには限界があります。まずは、個人の能力が発揮できるようにお膳立てをしなくてはいけません。システムの使い方や、職場での仕事の進め方、会議の進め方、意思決定の在り方。。。全てが手探りで中途社員は理解していかなければなりません。前から中にいる人間は当たり前のように行っていますが、その当たり前が分からないのが中途入社社員です。職場に馴染むための項目をリストアップすると共に、その項目を身につけるための支援担当者を決めておくなどしておくといいでしょう。誰に聞いたらいいかも、困惑するものです。

 

職場ぐるみのフィードバック

中途入社社員は前職での経験や実績を期待されて入社しています。それらは間違いなく本人の強みを形成する要素となっていますが、新しい職場では足枷となる場合もあります。昔から郷に入ったら郷に従えという言葉もある通り、新しいやり方、新しい仕事に順応していかねばなりません。そのために、必要なのはアンラーニングです。これまでの仕事の拘りややり方は一旦脇に置くことです。でも、本人だけでアンラーニングを行うのは至難の技です。そこで必要なのは、職場ぐるみでフィードバックを行うことです。どんな場面で、あなたのどんな言動に対して、私はどのようなインパクトを受けたのかをフィードバックする機会を作らなくてはいけません。これは人事部で仕組み、ルールを作り、現場の管理職がリードしていく形になります。

 

私が好きなプロフットボールの世界は選手の移籍が日常茶飯事です。移籍してきた選手が活躍しやすいチームと、そうでないチームは存在します。今回の話題と同じく、受け入れ側の受け入れプロセスに寄る部分も大きいように思います。もっとも、出来るの最初の受け入れの段階の支援だけで、最後は本人がバリューを発揮する他ないのですが。