クマ坊の日記

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【ビジネススキル】忌憚のない意見なんて簡単に出るわけがない

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先日、社内のある委員会の会議に出席した時の残念なお話です。ファシリテーションの悪い事例です。今日は会議運営のスキルについて考えてみたいと思います。

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忌憚のない意見ありませんか?

部門横断型のボトムアップの活動の委員会に参加していました。参加メンバーは本部長から一般社員までの十数名。その日は急遽、招集がかかり1年間の振り返りと来季の方針について検討するとの事でした。冒頭、メンバー一人ひとりが1年間の活動について一言コメント。課題もあったが、それぞれ試行錯誤しながらも活動できたという主旨の発表がほとんどでした。メンバーそれぞれ手答えを感じていたように見えました。状況が一変したのは、メンバーの発表が終わってからでした。会議の主催者である経営企画本部長から、本委員会の来季の解散が唐突に発表されたためです。また、解散の主な理由が委員会の目的と参加メンバーの不一致という言葉が記載されていたため、委員会に出席したメンバーは凍りつきました💦。1年間の振り返りで、それなりにメンバーは手答えを感じていたのに、冷や水を浴びせられた訳ですから。若手のメンバーからは「昨年の活動成果が不十分だった?認識ですか?」と言う批判混じりの質問もあがりました。会議の雰囲気が悪くなったのを案じて、他部門の本部長は経営企画の結論に賛成する意見を述べました。その後、ファシリテーターから「忌憚のない意見を是非お願いします」と言う問いかけがありました。本部長2人が賛成を表明したら、一般のメンバーは忌憚のない意見なんて言えないだろうと私は思いました。

 

労わりや感謝

お通夜のような状態だったので、ここは自分が発言しなくてはいけないと感じ次のような話をしました。「来期の方針自体は賛成だが、1年間活動したメンバーに対して、まずは労わりや感謝の言葉があって然るべきだと思う。また委員会の目的と参加メンバーの不一致は、事務局側が目的を明確にしてこなかった事とその人選の影響の方が大きかったように見える。今後、このような委員会を立ち上げる際は留意して欲しい」発言した途端にメンバーから社内SNSでよく言ってくれた、スカッとしたメッセージが💦 その場で拍手ではなくて、社内SNSでメッセージが届くのが今どきだなと感じましたが。

 

会議運営のスキル

経営企画部の出した結論は、決しておかしい内容ではありませんでした。今回は会議の進め方に関して大きな問題がありました。一言で申しあげると、自分目線だけで他者への配慮が無さすぎました。おそらく同じ結論でも、メンバーの一年間の労をねぎらい、自分達の進め方も振り返った上で、発展的に委員会を解消して来期はより良い活動にしたいので意見が欲しいと言えばもっと違った話し合いになったように感じました。会社ではメンバーに話にくい内容や結論を伝えなくてはいけない場面も出てきます。伝える当事者としては穏便に済ませたい、メンバーからの突き上げを避けたいという心情に駆られるのは理解できますが、こういう場面ほど丁寧に正直に対応しなくてはいけません。自分自身が誠意を尽くさなければ、忌憚のない意見なんて出てきません。