昨年末のニュースで気になる数字がありました。タイトルにある通り国内のM&Aの件数が過去最高の数とのことでした。今日はこのニュースを通して、ビジネスパーソンのキャリアについて考えてみたいと思います。
4280件
2021年のM&Aの件数です。これまでは2019年の4088件を2年ぶりに上回りました。昨年の6月の記事でM&Aが今後は増えると予想しましたがその通りとなりました。昨年の特徴は、DXや脱炭素に絡んだ案件が急増したことでした。ちなみに、19年は同業同士のM&Aが多かったそうです。案件の特徴からも、経営者が強い危機感を抱いていたのが透けて見えてきます。
人材が採用できない
経営者が危機感を募らすのは当たり前で、企業はデジタル化を推進していますが、それを実行するIT人材が採用できません。コードが書ける人も足りないですし、ビジネス視点を持ちつつ、ITのリテラシーが高い人材も希少種です。新聞報道によると、トヨタ自動車ではソフトウェア開発者を中心に、中途採用の割合を5割まで引き上げるそうです。
マネジメントラインが複雑になる
M&Aが増えてくると仕事自体も変化していくでしょう。前回のテーマで書きましたが、「学び直し」は避けて通れない課題でしょう。また、M&Aにいざ巻き込まれた際は、今までとは全く異なるカルチャーに適応できるか否かが直近の課題になるでしょう。私がM&Aした企業に伺って驚いたのは、管理職の数が多いという光景に出くわします。同じ職場に部長が3人とか💦 メンバーからすれば誰に報告、相談したらいいか分からないのでは?部長同士が縄張り争いで、顧客が置いてきぼりになるとか。事業効率を上げるための合併や吸収が、全く逆に作用しているのは滑稽に見えました。不必要ような管理職は外さないと駄目ですね。マネジメントラインが増えることでいいことなどありません。M&A後の人材マネジメント大事ですね。