私の生業は、企業の人材育成支援です。お客様は企業の人事部になります。コロナになってからはリモートでの商談も増えました。先日、営業担当者とリモートになって何が変化したかを雑談していました。今日はその時のお話です。
ちょっと打ち合わせしませんか?
リモート営業になって便利になったのは、訪問しなくてもすぐにどこでも打ち合わせができるようになった点です。お客様と電話で話をしている時に話が込み入ってきた時に、これからちょっと打ち合わせしませんか?という展開が増えたそうです。リモートならではですよね。
余韻営業が難しい
逆に余韻営業がしづらくなっとも話していました。余韻営業とは商談が終わった後に、「ところであの件ですが?」と一番聴きたいことを聴きだす営業です。別名、「刑事コロンボのウチのカミさんがね営業」です。刑事コロンボは昭和に一世風靡したアメリカの刑事ドラマです。ピーターフォークが演じたコロンボ警部は、ヨレヨレのトレンチコートにボサボサ頭、会話の心理戦を通して犯人を追い詰めていきます。日本だと、古畑任三郎ですね。そのコロンボが犯人にカマをかける時に、関係ないことを思い出したように「うちのカミさんがね」と言うセリフがあります。犯人は事件に関する質問が終わって、コロンボが帰り際に一見事件と関係ない話をするので、ポロッと本音を漏らしてしまうわけです。
営業も似ている所があります。お客様も損をしたくないと考えていますから、商談中に本音を話さないケースがあります。でも、商談が終わった後は心理的に無防備になり、口が軽くなると言う事です。我が社の優秀な営業は、この技を多様していたのですが、リモート営業になってからはこの技が使えなくなったとボヤいています。
リモート商談は余白がない
リモート商談は目的が明確です。今日はこのテーマについて話し、打ち合わせ時間は何分までと決められています。リアルの営業も同じなのですが、商談前後のちょっとした時間など遊びの時間、余白な時間も存在しました。その余白から新しい商談が生まれもしました。リモートで商談する時は、めいいっぱい時間を使うのではなく、少し早く商談が終えるぐらいが良いのでしょう。そのためには、事前の準備やより短い時間でのプレゼンテーションを行うスキルが営業には求められるように感じます。