10年間使用した長財布が壊れたしまいました。ファスナーの部分が駄目に。お気に入りの財布だったので非常に残念でしたが、新らしい長財布を探すことに。そこで出会ったのが、今回ご紹介するアヤメアンティーコです。
アヤメアンティーコとは
2014年に誕生したまだ歴史の浅いブランドです。ただ、革マニアからは早くから注目されていたそうです。革、縫製、金具、全てにこだわりのある革製品を製作しています。デザイナー兼オーナーは菖蒲氏は元々レザーブランドで働いていたそうです。革製品に魅せられてイタリアのフィレンツェで革製品の製作・アンティーク刺繍について学び、自らのブランドを立ち上げられました。ブランド名はご自身の名前に、イタリア語のアンティークなものを表すアンティーゴを組み合わせて作られたそうです。ホームページに掲載されているインタビュー映像で、孫の代にも手渡せるような良い製品をつくりたいとう願いが込められているんです。その姿勢も素晴らしいですよね。
革がいい
世に出回っている革の多くは、クロムと呼ばれる化学薬品を靼し作業に使用しています。「靼す」とは動物の皮はそのままでは腐敗してしまうので、不純物を取り除きレザーとして使えるように加工することをいます。アヤメアンティーコが使用するレザーは植物タンニンで靼し作業をしたものです。植物タンニンを使うのは加工するのに時間もコストもかかりますが、クロムで加工したものより型崩れでせず、丈夫で、しかも経年変化も楽しめます。この革を供給しているのがイタリアの「カルロ・バダラッシ社」1000年以上も続く老舗中の老舗です。
デザインもいい
私がアヤメアンティーコの長財布を購入しようと決めたのは、レザーの質以上にその洗練されたデザインでした。私は薄くて、それでいてある程度収納ができ、シンプルだけど飽きのこないデザインを探していました。多くのお店を見て回り、ネットでも見つけたのが、写真の一品です。ミネルバリスシオ 16 タスキーネ ポルタフォーリオ。まず革はミネルバリスシオを使用しています。表面が滑らかな牛のショルダーの部分になります。革の色を染める染料をメインに靼されているため、発色が良いのに革らしさも生き、経年変化を楽しめるものとなっています。触り心地も抜群ですよ。そしてこのレザーを表側と内装の両面に使用しています。通常は表面だけが多いです。コストが高くなりますから。両面に使用している所に、より長く使えるものを届けたいというデザイナーの想いを感じてしまいます。金具ももちろんMade in Japan。これらの最高の材料を、日本人の熟練した職人が一品一品製作していきます。革製品はユニセックスなデザインなので女性にもぴったりです。私より目が肥えている妻も、「これはいい!」と唸るぐらいですから。アヤメアンティーコはネットでしか販売していないので実物を見ることができません。私もそこが少し不安でした。しかし、購入して良かったです。こんなんい気分がアゲアゲになるんですから。お薦めのお財布です。