今日は前々回にご紹介したビジネスモデルキャンパスの書き方です。それでは早速いってみましょう。
まずは顧客セグメントを記入する
ビジネスモデルキャンパスは9つのブロックに分かれています。まずは、一番右端にある顧客セグメントの欄を埋めます。顧客セグメントは①顧客は誰か?です。そして、顧客は誰かを決めるためには、②顧客が製品やサービスを利用として達成したいことは何か?③顧客が抱える問題は何か?も検討できていないと書けません。
顧客は誰か?
顧客は誰か?はシンプルな問いですが、とても難しい問いでもあります。顧客を広く設定すればするほど曖昧になるし、狭くなればなるほどニッチ化します。絞り込みの切り口がまさにマーケティングセンスになります。一般的な切り口としては、B to Cのビジネスであれば、地理、人口統計、心理、行動などがあります。地理は文字通り地理的な要素です。関東と関西とか、北米や東南アジアなど。人口統計は性別、年齢、職業、学歴、所得などです。心理はライフスタイルや価値観、購買動機などです。例えばライフスタイルだったら、共働きとか一人暮らしとか。行動は、顧客の購買状況や購買パターン、製品の知識の有無などで絞り込みます。行動で今、注目されているのがIoTの世界ですね。
B to Bはまた切り口が少し変わります。地理、規模、業種になります。規模は大企業、中堅企業、小企業、個人といった企業の規模、売上高で絞り込みます。業種はそのまんまですね。こうして比べるとB to Bのほうが切り口の自由度は狭まります。もう1点留意すべきは、この3つの切り口だけでは絞り込みが大雑把すぎるという点です。例えば、一口に中小企業といっても、300人〜10人と幅が広くなるためです。だから地理と規模と業種や、独自の切り口を掛け合わせて絞り込むのが普通です。
顧客が抱えている問題は何か?
まずは顧客が切実に困っている問題が理解できないといけません。切実に困っている問題を捉えるには、
- 顧客は問題に対して現状はどんな対策を打っているのか?
- 現状対策の問題点
- そん問題のインパクト
- 同じ問題を抱えている顧客の多さ
顧客が切実に困っている問題であれば、もうすでに何かしらの対策を打っているはずです。対策をうっていないのであれば、それほど困っている問題ではないということです。現状対策が明確になったら、その対策の問題点は何か?を明らかにします。さらにその問題が解決したらどんなインパクトがあるのか?数量化して捉えましょう。さらに同じ問題を抱えている顧客の多さを考えます。さらに、顧客は対価を支払ってまでも解決したいものなのか?確認してください。確認する相手はもちろん顧客です。よくあるのは企画側は、「顧客は⚪️⚪️に困っているに違いない!」と考えるのですが、インタビューしてみると「対価を払ってまでは・・・」が9割です。切実な問題ですでに顕在化しているものは他社がすでにビジネスにしているのがほとんどです。新規事業で狙いにいくのは潜在化している領域です。顧客も問題があることはわかっているが、何が原因なのかはっきりしていないというものです。
B to Bは、顧客の顧客も考えとく
B to B企業を顧客セグメントする場合は忘れてはいけないことがあります。顧客の顧客は誰か?も検討することです。直接取引をする顧客の先の問題やニーズを把握しておかないと、顧客が切実に困っている問題まで到達できません。