人事異動の季節ですね。自ら望んだ部署に異動できた人、望まない部署への異動を通達され落胆している人、様々かと思います。今日は人事異動について考えてみたいと思います。
何故、人事異動があるのか
当然、企業も必要があるから人事異動を行います。主な理由は3点です。
- 人的リソースの見直し
- 不正防止
- 人材育成
人的リソースの見直し
外部環境にあわせて最適化した形で組織図は考えられます。儲かっている事業には経営リソースを突っ込みます。一方、儲かってない事業からはリソースを引き上げます。また、予期していなかった退職者が出た際に、それを補うのもこの範疇にはいります。企業である以上、個人の事情よりも事業の事情が優先されるのは仕方ない面もあります。
不正防止
同じメンバーで仕事をすることは良い面もたくさんありますが、反面、馴れ合いになってしまったり、前例主義に陥ったりするデメリットもあります。デメリットの際たるものはは"不正"の温床にもつながることです。金融機関はここは特に徹底していますよね。
人材育成
日本企業は伝統的にジョブローテションを通じて、社員の能力開発を行ってきました。新しい職務にチャレンジする過程で能力を高めさせます。また、様々な部署を経験させることで、会社全体の理解を促します。人脈形成にも繋がります。いわゆるゼネナリストを育成と選抜を合わせ行ないます。
人だから好き嫌いもある
人事異動の目的は極めて合理的ですが。。。実際の運用場面では評価者の好き嫌いが影響します。人事が最終的な判断をするとはいえ、各ラインの責任者の意向は無視できませんから。優秀な人材は自部門に囲い込みたいし、yesマンも手元に残しがちです。だから、どんな人事異動をしてるかでその会社の成熟度がわかります。
腐ったら負け
前述したように、人事異動は様々な目的や要素が絡みあって決まってきます。異動を言い渡される本人からすれば、「私のキャリアプランやライフプランはどうしてくれるんだ!」と言いたいところですが。そんなことはほとんど考慮されることはありません。
例え、人事異動に不満があっても言葉や表情に出さないことです。そこで短気を起こしたらビジネスパーソンとしては負けです。短期的には変化を受け入れるのは苦痛だし、大変ですが、長期的には多様な経験をしていることは強みになります。今の時代、同じ仕事だけで逃げ切れる人はいませんから。だから、特に若い時30代前半ぐらいまではいろいろ異動することは悪くないと私は思います。
ただ、家庭を持ってからは事情は変わります。自分だけの人生ではなくなりますから。パートナーや子供の人生にも影響を与えますし。どうしても受け入れがたい異動であれば、転職も当然視野に入れるべきでしょう。特に、現在は人手不足の時代。自分の力に自信があればあるほど社外への転出を考えるのが自然です。
苦しい時ほど運がたまる
これは私の勝手な思い込みですが、自分の思い通りに行かない時ほど実力や人間力が高められ、結果として運も良くなるように思います。また一見、不運だと思える事象が長い目でみるとラッキーだったなんてことが多いようにも思います。"人間万事塞翁が馬”という諺が私は好きです。人生における幸不幸は予測しがたいということです。だから、不本意な異動が言い渡された時は、深呼吸してから、ブログでこんなことも書かれていたなと思い出してくれたら嬉しいです。きっと道は開けます。