クマ坊の日記

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【人材育成】 専門職とは何か?

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伝統的な日本企業では専門職は、管理職(ライン)になれなかった人というネガティブなイメージを持たれることも多いのではないかと思います。複線型人事制度を取る会社は多いですが、専門職の明確な定義がなかったり、給与の面でも魅力がなかったりすることも少なくありません。今日は専門職について考えてみたいと思います。

 

 

専門職とは

自分の専門とする領域について、素人とは格段上の「見ればその差がわかるだけの能力を持った人」同寺に「銭をとれる人」だと私は定義しています。例えば、Jリーガーをイメージしてみてください。プロになれるのはほんの一握りの人間です。心技体と運もなければプロとして活躍し続けることはできません。器用なアマチュアが少し練習すれば到達できるレベルではありません。企業で働く専門職も本質は全く同じです。担当する領域で圧倒的な技術を持たなくてはいけません。かつ、その技術で利益を稼ぎださなくてはいけません。企業でマイスター制度などの専門職を認定しているケースがあります。このケースで問題になるのは、技能や知識で専門職を決めている点です。企業内で活躍するには、技能や知識を保有しているだけでは不十分です。技能や知識を発揮して企業収益に貢献できなければいけません。給料だけ高くて、経営活動に寄与しない専門職であれば、周囲からの視線も自然と厳しくなります。何より専門職制度として長続きしません。

 

専門職が活躍できる場が大切

勿論、企業内で専門職が活躍するためには本人の努力は不可欠です。しかし、活躍の場がなければ専門スキルを発揮することもできません。専門職制度を導入する企業は、専門職が活躍できる仕事をアサインすることもセットで検討しておくべきです。でなければ専門職本人のみではなく、周囲の社員のモチベーションやキャリア開発にも悪影響を与えるためです。周囲で専門職が輝いて働けていなければ誰も憧れませんから。

 

専門スキルこそ、基本技術が大切

専門スキルというと、最先端な技術や特殊な技術を想像しがちです。もちろんそういった技術も大切なのですが、最も素人と差がつくのは基本技術です。例えば、私の好きなサッカーを例えに話してみます。サッカーの基本技術といえば、ボールを止めること。そしてボールを蹴ることです。世界的なプロサッカー選手になればなるほどこの2つの基本技術が高いことが試合を見ればわかります。ボールを止めるという動作一つとってみても銭をとれる選手は、試合や局面の状況にあわせながら、もっとも有効な位置にボールを止めることができます。体の向き、ボールを置く場所、次の動作との連動・・・。コンマ何秒の世界で、複数の選択肢を考えながら決断し実行できる。これを専門用語では「行為の中の省察といいます。専門家の基本技術はそれぐらい奥が深いのです。だからどの分野でも際立った専門技術を発揮できる人は基本技術を大切にします。

 

専門から離れることが、専門職として輝き続けられる

「専門から離れることが、専門職として輝き続けられる」とは禅問答のようですが、真実です。専門家はその専門技術があるがゆえに、素人とはあきらかに違うパフォーマンスを発揮できます。しかし、そこに落とし穴があります。あまりに高度な専門性をもつが故に、狭窄視野に陥りがちです。⚪️⚪️を実現するためには⚪️⚪️のコツが必要」「⚪️⚪️の解決には⚪️⚪️の方法が一番」。その仕事固有の定説にこだわるがあまり、新しい発想が浮かばないという奴です。だから、長く専門職であるためには素人の発想を持ち続けることも大切です。好奇心旺盛な人といってもいいかもしれません。