クマ坊の日記

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ヒアリング力を養う 後編 質問する技術

いよいよ最終回。ヒアリング力を養う後編です。今回のテーマは2つです。「メモを取る技術」と「質問する技術」

 

前回ご紹介したラポールを形成するまで出来ればヒアリングは8割は終わったも同然です。例え質問が上手くなくても、相手が話してくれますから。最後の2割を埋めるのが、メモを取る技術と質問の技術です。この2つは密接に関わりあっています。いいメモがいい質問を生みます。

 

①メモを取る技術

ならべくノートに目を落とさないで、メモを取る。これはなかなか難しいです。発言内容は大事ですが、その時どんな表情をして話すかを見ておくのは大切です。

 

後でメモを見直した時に、当然自分の価値尺度でメモを振り返ります。事実は記録しているものを見れば間違いありませんが、相手が本当に伝えたいことを誤って受け取ってしまうことがあります。特に商売など利害関係が絡む場合は無意識にバイアスがかかります。その結果、自分の聞きたいことしかメモをしないという現象が起こります。

 

全く目を落とさないのは無理ですが、話が途切れる時などに、私はメモを確認します。

 

メモは事実はしっかりと記録します。それ以外はキーワードで記載します。キーワードは相手の会話で何度も出てくるフレーズ等です。

 

後、大切なのは自分が読める字で記録することです。

 

②質問する技術

まずは簡単に答えられる質問からスタートします。事実を聴く質問やYES NOで答えられるものです。

 

次にメモに記載したキーワードを深掘りしてしていきます。なぜ?なぜ?なぜ?の要領です。ただ、なぜ?なぜ?なぜ?の問いで答えられるようであればお客様は私に相談しに来ません。

 

ここからプロの腕の見せ所です。仕事に関する知識と経験がものを言います。事例等を交えながら、「例えばこんなことですか?」と相手の悩みを質問をしながら具現化していきます。

 

深掘りした後に、話を広げる質問も行います。相手が問題だと考えていたことが真の問題でないことがあります。過去の経験値から考えられる可能性を考え質問を行います。

 

また、素朴な質問も行います。相手が普通に使っている言葉で業界用語やその職場だけに通用する言葉に出くわすことがあります。質問の本筋とは関係ないですが素朴な疑問は確認するようにします。

 

結局良い質問をするには自分が関わる仕事に精通し、相手に関心を持つのが一番です。

 

若い人は、知識も経験も不足しているので質問の量を増やすしかありません。でも、あまり質問攻めされると相手もうんざりしてしまいます。そうならない為にも、まずはラポールを形成するスキルを磨くのが良いと思います。

 

ビジネスパーソンがコミュニケーションスキルを意識してトレーニングすることは少ないと思います。だって意識しなくても人はコミュニケーションできますから。

 

だからこそ、少しでも意識してトレーニングすると凄く効果が現れやすいスキルです。是非、鍛えてみてください。コミュニケーションも立派な技術です。