人事評価は管理職も部下も毎回悩ましいのではないでしょうか?私が評価される側だった時は、評価が自分の想像より低いと「あんなに頑張ったのに」と不平をブーブー言っていました。
日本企業の多くは、人事評価について基本的な思想として誤った考えを持っていると私は考えています。それは。。。
「人は評価されたから頑張るのではなく、評価されると分かっているから頑張るのです。」
これは似ているようで大きく違います。
人事評価の時期に、こんな風に恩着せがましく言う上司はいませんか?「全社的に厳しい評価だったけど、俺が頑張って評価しといたから」でも、実際の評価見たら自分の期待と同じか、期待を下回った評価だった。。。
上司からすれば、本来ならもっと低い評価だったけど「俺」が頑張ったからこの程度の評価で済んだ。だから「俺」に感謝して仕事頑張れ!と暗黙のメッセージを伝えているつもりです。
でも、多くの場合そんなメッセージは伝わりません。だって部下からすれば自分の仕事ぶりからすれば評価されて当たり前、いやもっと評価して欲しいというのが本音でしょうから。
人事評価で大切なのは、事前の期待や目標です。上司が部下に対して、期待や目標をしっかり伝えることです。業績だけでなく、行動だったり、数値で表せないのであれば状態だったり。そしてこの目標まで達成したら五段階評価(S A B C D)のBだよ。110%ならAとか部下と握っておくことです。そうしておけば、部下はSやAを狙った仕事の仕方をするでしょう。
初めの期待値を十分擦り合わせないと、上司と部下はボタンを掛け違えたまま仕事しているものです。評価で擦り合わせようにも平行線です。
一年後の期待値が部下に示せないような管理職は失格です。(もちろん業種によっては一年後が見えない仕事もあるでしょうが)ゴールが分からないまま、仕事させられる方はたまりません。
大会社になると他部門との調整もあるし、部下と約束しても約束が守れるか分からないと言う方もいると思います。でも、部下だってそんな事は百も承知です。管理職が部下に対して、期待値を明確にすることが大切なんです。期待が明確だから、結果を振り返ることができるし次の成長にも繋がるのです。
人事評価で悩む管理職は、期首の目標設定を見直してみてください。評価で毎回納得がいかない人は上司に期待値を改めて聴いてみたらいいと思います。