クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

人の成長とマインドセットの関係性

ビジネスパーソンでも、学生でも成長する人、成長できない人がいます。職場でも人が成長する職場とそうでない職場が存在します。その違いは何なのでしょうか?

 

一言でいうと、「人の成長に対する認知のあり方の違い」です。

 

キャロン・ドゥエックというアメリカの学者さんがいます。その教授が行なっている「マインドセット」の研究から、そんなことが分かってきました。マインドセットには2つあるとのことです。一つは、「Fixed Mindset」と呼ばれ、自分の能力は固定的で変わらないという考え方に基づいています。こういう考えの人は、失敗したくない!他人からの評価が気になる!傾向が強いです。そのため、新しいことにチャレンジしなくなったり、すぐあきらめてしまうため、成長しづらいそうです。

 

もう一つは「Growth Mindset」と呼ばれ、自分の能力は努力と経験を重ねることで伸ばし開発することができるという考え方に基づいています。こういう人は、失敗なんて関係ないね!学ぶことは楽しい!他人の評価よりも自分自身が上達できたかどうかが大事!と考えるので成長しやすいそうです。

 

当然、どのようなマインドセットを持つかどうかは周囲の影響が関係します。子供であれば親の考え方。職場であれば上司の考え方。

 

もちろん、親や上司が過度な要求や期待(オリンピックで金メダルを取れとか、世界をひっくり返すイノベーションを考えろ)をかけるのは逆効果だと思いますが、日常生活をしていく上で、普通に働くぐらいであれば、人の能力を固定的に考えないほうがいいでしょう。

 

実際、最近の欧米の企業の中には過度にランキングする人事評価を廃止しはじめた企業もあります。環境変化が激しくて、一年に一回、もしくは半期に一度の評価では実態にそぐわないという物理的な側面もありますが、前述したように過度に他人と競争させることで職場がFixed Mindsetに陥り新しいイノベーションを阻害すると考えているそうです。

 

認知の仕方一つで、成長の仕方が変わる。人は面白いですね。