クマ坊の日記

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フィードバック入門を読んで

 

フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 (PHPビジネス新書)

フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 (PHPビジネス新書)

若いマネジャーにお勧めの本です。年上の部下、ローパフォーマの部下。いろいろなタイプの部下と出会うと思います。当然、マネジャーとしては部下のパフォーマンスを改善させるために奔走すると思います。具体的には面談という場で部下と話しあうことになります。この本は、具体的に面談でフィードバックする際の効果的な実践方法が記載されています。フィードバックとは、この本では、「耳の痛いことを部下にしっかりと伝え彼らの成長を立て直すこと」と定義しています。具体的には二つの働きかけがあると書かれてあります。
 
1 情報通知
たとえ耳の痛いことであっても、部下のパフォーマンス等に対して情報や結果をちゃんと通知すること
 
2立て直し
部下が自己のパフォーマンス等を認識し、自らの業務や行動を振り返り、今後の行動計画をたてる支援を行うこと
 
そしてフィードバックの基本と実践について展開られています。部下との面談を体験している人は、共感できたりヒントになる内容が多いと思います。
 
この本を読んで改めて感じたのは、フィードバックは何を話すかも重要だが誰に話されるかはもっと重要ということ。「お前に言われたくない!」と部下に思われたら、フィードバックしても右から左へ流されますからね。自己を律して、日々、部下との信頼関係が構築できているというのがフィードバックの前提だと思います。もちろん完璧なマネジャーなどそんなにいません。自分の弱みもさらけ出した上で、マネジメントを進めていけばいいんじゃないでしょうか。
 
信頼関係が構築できている前提で、この書籍に書かれているフィードバックの技術を身につたらマネジャーにとっては大きな武器になるでしょう。
 
ただし、ここに書いてあるフィードバック技術全てをすぐにはできないでしょう。まずは、自分が得意な形、うまくいった面談について振り返るといいでしょう。以外に自分のコミュニケーションのやり方や癖って理解することないですからね。自分の武器や得意の形を理解した上で、部下との面談に臨む。うまくいけばok。だめなら、何故駄目だったかを振り返り、新しいやり方に次回トライしてみる。ストレートでだめなら、次は変化球の投げ方みたいな感じでしょうか。そうやって面談の回数をこなしていけば、フィードバック技術のレパートリーは増えていくと思います。
 
また、この書籍でも記載していましたが、フィードバックしても行動が変わらない部下がいることも理解しておかなければいけません。その際は、異動や降格などまた違った施策が求められます。
 
働き方や価値観が多様化するなか、マネジャーのマネジメントもより複雑化し、個別対応が求められます。マネジャーは少しづつ、自分のフィードバックを含めたコミュニケーションの引き出しを増やしいかないと行き詰まるでしょうね。また、マネジャー自身が心身ともに疲弊しないよう、健康管理も大切だと思いました。部下育成で悩んでいる若いマネジャーにお勧めの本でした。