クマ坊の日記

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伊達政宗の五常訓

 

 

私は昔から歴史が大好きです。世界史も日本史も。日本史で好きなのは戦国時代。中学生の頃は、戦国武将の伝記ばかり読んでいました。生死が紙一重の世界であった戦国時代。その中で生まれた教訓は現代のビジネスパーソンにも役立つものが数多くあります。今回は独眼流で有名な伊達政宗五常訓をご紹介します。

 

目次

 

伊達政宗って誰?

伊達政宗は戦国時代の後半から江戸時代の前半を生き抜いた武将です。杜の都仙台の英雄でもあります。独眼竜の異名を持つ東北の雄であります。もう少し早く生まれていたら天下を取ったのは伊達政宗だったかもしれません。そのぐらい知略と胆力が抜群であった戦国武将です。

 

ダースベイダーのモデルでもあった?!

ダースベイダーと言えば、映画スターウォーズのダークヒーロ。実はダースベイダーのモデルは伊達政宗の黒漆五枚胴具足(うるしぬり ごまいどう ぐそく)だとも言われています。

 

五常の徳とは

儒教で説く5つの徳目のことです。

  1. 仁 人を思いやること。孔子は仁を持って最高の道徳であるとしています。
  2. 義 利欲にとらわれず、なすべきをすること
  3. 礼 仁を具体的な行動としてあらわしたもの
  4. 智 道理をよく知り得ている人
  5. 信 友情に厚く、言明をたがえないこと。約束を守ること

儒教の中ではこの五常を持つことが大切ですよと唱っていました。

 

五常

五常訓はこの儒教の五徳を絡めて、伊達政宗が人間の本質を鋭くついた発言です。

 

仁に過ぎれば弱くなる 義に過ぎれば固くなる、礼に過ぎればへつらいとなる 智に過ぎれば嘘を吐く 信に過ぎれば損をする

優しくし過ぎても弱くなりその人のためにならない、義が過ぎれば融通が効かなくなり、礼儀正しくし過ぎても媚びへつらいとなり相手への嫌味にもなる、頭でっかちでは机上の空論で結果的に嘘となる策士策に溺れる、相手を信じすぎると騙される

 

優れた徳も度を過ぎると弱みになる。何事もほどほどにが一番だと伊達政宗は言います。企業で人材育成の体系を構築する際、よく理想の人材像を描くことがあります。でもそんな理想像を描いてもそんな理想像に当てはまる人材は少数です。そして仮にすべての要素をもった素晴らしい人材がいたとしても、五常訓にある通り何事も出来過ぎるとかえって弱みに転じてしまうこともあります。理想像を理解しつつ、それぞれの要素をバランスよくほどほどに持つビジネスパーソンが最も活躍できるのではないかと私は考えます。