クマ坊の日記

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不運のすすめ

 

不運のすすめ (角川oneテーマ21)

不運のすすめ (角川oneテーマ21)

 
最近、3月のライオンという漫画にはまっています。若い棋士を主人公とした物語です。その漫画に影響されて棋士に興味を持ち、今回ご紹介する本を読んでみました。
 
「不運のすすめ」は故米長邦雄さんの著書です。将棋に疎い私でも名前を聞いたことがある、名人です。将棋連盟の会長もされていたんですね。ネットで検索すると性豪のキーワードがヒットするので豪快な棋士でもあったみたいです。
 
本の内容は至って真面目です。勝負の世界に生きるからこそ、そこから学んだ経験則について書かれています。
 
調子が良い時ほど、自分の悪い将棋を振り返ることが大切。逆に調子が悪いときはいかに自分に自信を持たせることが大切と書かれてあります。状況は同じでも、その状況をどう認知するかが大切ということですね。心理学的にいうとポジティブ心理学の理論に通じますね。
 
また米長さんが凄い所は自分の経験則を否定し、学び直すことができた点だと思います。40代の頃に、ことこどくタイトル戦で20代後半の棋士に負けたそうです。後輩に自分が何故負けるかを尋ねたそうです。すると米長棋士のスタイルはでき上がっているので、対戦相手はそのスタイルを研究し対策を練っておけば簡単に勝てると指摘を受けたそうです。
 
ここからの行動力と視点が凄いんです。米長棋士は自宅の隣に、将棋の道場を開き、10代や20代前半の若い棋士を集めて将棋を一緒に研究したそうです。若い棋士の中には、羽生名人もいたそうです。地位も名誉もあるベテランが若い棋士に教えを請うって凄いことです。将来有望な若い棋士とはいえ、当時はまだ何も手に入れていない若僧たちですからね。
 
道場作って、誰でも将棋が研究する場を作ったとしても、運営する米長さんに人望や謙虚さがなかったら若い棋士も集まらなかったでしょう。
 
成功体験を持つ人が、それを自ら否定し学び直す。なかなか簡単なことではないと思います。そこまで変われたのは、勝負に徹し、勝利を貪欲なまでに追い求めたプロ棋士の覚悟なんじゃないかと思いました。
 
将棋の世界も、プロサッカー選手もトップクラスの人は、技術 体力は誰もが高い水準で保持しているのだと思います。だからプロになれたはず。ではプロで活躍できる人、そうでない人の違いは何か?それはメンタル。具体的に言えば、自己を振り返る力、物事をどう認識するかだと思います。
 
プロの世界に比べればサラリーマンは気楽ですね。サラリーマンはサラリーマンならに苦労はあるのですが。
 
何か元気を貰える書籍でした。